内容説明
フリーターの秋川瑞希は、テレビプロデューサーの叔母に超能力者エステラの通訳兼世話役を押しつけられる。嫌々同行したロケ現場で、エステラの透視通りミイラ化した死体が発見された―。一方、妹と中国から日本に密入国した林守敬は、過酷な運命に追いつめられていた。様々な因縁が交錯する先に立ち現れる驚愕の事件とは?著者初期の傑作サスペンス長編!
著者等紹介
誉田哲也[ホンダテツヤ]
1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年、『妖(あやかし)の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞。’03年には、『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まさきち
76
ラストの場面のオカルト色の強さは少々残念。ですがそこに行き着くまでのハラハラする展開や二つの視点で語られるストーリーがどういう形で絡み合っていくのかドキドキする構成、そして随所に散りばめられたコミカルさが誉田さんらしく、大いに楽しませてもらえた一冊でした。2025/04/24
佐倉
17
誉田哲也初読み。霊能力者による犯罪捜査番組の撮影とその番組を茶の間で見てるサラリーマン、霊能力者が見つけた白骨死体、何かを隠している人探しコーナーの依頼人夫婦、そして日本に密航して来た中国人労働者。読み進めても全く繋がらない、どこに向かっているのか解らない。だというのにひとつひとつのエピソードの魅力に釣られて読み進めると最後にはストンストンと填まっていく。18年前の小説だがとにかく読みやすくて面白い。書店の一角を占め続けるだけのことはある筆力。2023/04/30
ぶぅすけ
16
TVプロデューサの叔母に頼まれ、外国人霊能力者の通訳をすることになった瑞希。「さむい…さむい」と交差点に現れるという噂の霊を探し、辿り着いた場所に白骨死体を発見する。一方、中国人兄妹は糞尿臭う劣悪なコンテナ船に身を潜め日本に密入国する。交錯した二つの話がどう繋がるのか、一体何があったのか…というホラーミステリ。装丁が好みでなく、期待していなかったが思いがけず面白かった☆ 密入国のコンテナ船での悲惨な事故や、殺し屋ユエの残虐ぶりは目を覆いたくなるほど。さすが誉田さん!と思った(^^)2025/04/15
hiromi
12
面白かった。ドキドキしながら興味深く読み進める事ができた。透視能力とか超能力って本当にあるのかな?子供の頃テレビ見ながらスプーン曲げに挑戦したけど…死亡者は何人も出たけど終わり方は良かった。続編があったら読みたかったな。好きな作家さんです。読みやすい!2024/11/30
PUKUPUKU
12
3つの異なる物語が同時進行し、それがどこでどのようにつながるのか不思議に思え、その答えを知りたくて読み進めた。 ラスト30ページで明かされる謎と秘密、なんだか作者にやられた!って感じ。まぁ、いつも通りだけど。2024/06/16