出版社内容情報
光文社文庫編集部[]
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内容説明
日本ミステリーを背負って立つ超豪華執筆陣の競演、再び。説明不要の人気と実力を誇る東野圭吾のほか、脚本家としても社会派ミステリーの名手としても名高い太田愛、新進気鋭の新川帆立や斜線堂有紀に加え、ファンからの支持の厚い大山誠一郎と似鳥鶏の新作書下ろしが楽しめる、豪華アンソロジー第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
83
豪華作家陣のミステリーアンソロジー6編、恋人を事故で亡くした女性、金の為詐欺の受け子として老人の家へ行ったら続々と他の詐欺師がやってくる、ロープウェイが停止し宙づりになった中起こる殺人事件、サークルの部室へ忍び込み備品のPCを壊したのは誰、映研で撮影後、部室に置いてあった書類が紛失、叔母が亡くなり帰国した女性は失っていた記憶が徐々に蘇ってくる、その時一体何が起こっていたのか、最後の大田さんはやっぱり重厚で哀しかった、趣向の違うミステリーどれも面白かった、2023/12/20
sayuri
79
「マボロシの女・東野圭吾」「詐欺師だョ!全員集合・新川帆立」「二の奇劇・大山誠一郎」「The Syncopated Clock愉快な時計・似鳥鶏」「作為改変のコンティニュイティ・斜線堂有紀」「鯉・太田愛」六人の作家による全編書下ろしアンソロジー。2022年4月刊行の『SPRING』に続く第二弾。東野さんは相変わらずのリーダビリティの高さで、読み終えるとタイトルの意味がストンと腑に落ちる。東野作品に共通して感じる温かさは健在。太田さんの『鯉』は人物描写が秀逸で絶えず脳内で映像が流れた。全作品の中で一番好み。2023/02/07
真理そら
75
キラキラ華やかなカバーで目立つのでつい買ってしまったアンソロジー。『鯉(太田愛)』のしっとりした雰囲気が好きだ。この作者の作品を読んでみよう。2022/10/18
ゆのん
74
豪華すぎる作家のアンソロジー。『ニの奇劇/大山誠一郎』は以前に読んだ『ワトソン力』に再会。『作為改変の〜/斜線堂有紀』は『キネマ探偵シリーズ』からと何とも嬉しいラインナップ。中でも1番楽しみだった『鯉/太田愛』だが、抜群に面白かった。独特のノスタルジックな雰囲気が寂しさとゾクッとする恐怖感を与える。久しぶりに読んだアンソロジーは豪華作家陣のオール書下ろし。大満足の一冊だった。2022/11/28
aquamarine
73
どの作家さんも作家さんらしい色のものを書き下ろしていてとてもよかった。東野さんはブラックショーマンの彼らが活躍、大山さんはワトソン力から、とシリーズものもあるがもちろん読んでいなくても大丈夫で安定した一編。新川さんのコメディかと思う展開からのラストは切なかったし、似鳥さんの事件の動機にも驚き、斜線堂さんの隠されたものがわかる経緯もすごい。マイベストは太田愛さんの「鯉」。抜け落ちた記憶が埋まり、大人になったからこそわかる真実には震えが来た。太田さんの短編は初めて読んだけれどこれは雰囲気も好き。2023/07/21