出版社内容情報
上野歩[ウエノ アユム]
著・文・その他
内容説明
ハローワーク吾妻の間宮璃子は、雇用環境・均等部千鳥ヶ淵分室に異動になった。メンバーは室長の漆原小百合、中央労働基準監督署からスカウトされてきた城ケ崎以蔵とリコのわずか三名。先代社長の銅像へのお辞儀強要、レジでのセクハラ、長時間労働からの突然のクビ宣告など、働く人たちの訴えに応え、リコたちがさまざまな職場に斬り込んでいく!痛快お仕事小説!
著者等紹介
上野歩[ウエノアユム]
1962年、東京生まれ。専修大学文学部卒。’94年、『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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OHモリ
21
・雇用環境・均等部千鳥ヶ淵分室が新たに新設されて ・タイトルからしてブラック企業に乗り込んで悪徳企業経営者をばっさばっさと斬りまくる小説家と思ったら・・・結局、いろいろ誤解はあったけど調べてみたら経営者や上司の人たちもいい人たちだったみたいな話だった。それはそれでいい話なのだろうけど期待していた内容とは違っていた。正直なところタイトルとのギャップを感じた。2023/09/09
NAOAMI
14
ハローワークの新人、璃子が雇用環境均等部の分室へ移動。通報・相談以外にも璃子のお節介が顔を出しやすく便利な職場に変わったようだ。持ち込まれる職場のハラスメント、奇妙なルールは大して深刻なネタでもないが、バディの以蔵と共に潜入すると意外な事実に突き当たる仕掛け。ミステリのような驚きはなくフーンなるほど程度のノリを軽く体験する感じかな。璃子が本編通じて、何かを掴むとか成長するような感慨にはとどかず、今一つ満足感に乏しい。以蔵の鉄道(車窓)ヲタ、璃子の時代劇好きなど会話の端々に溢れるトリビアやユーモアが面白い。2022/12/10
流花
11
それぞれの職場に当てはまる身近な例をあげていたので該当することもあるかも。銅像にお辞儀の強要など本当の意味とは異なる間違った意味で捉えられている場合もあるので注意が必要である2025/03/30
sugar&salt
7
「天職にします!」で主人公だったマンマミーアちゃんが今回も主人公。今回は雇用環境·均等部千鳥ケ淵分室が職場に。実際にハローワーク職員が人事交流でこういう異動があることにビックリ。謎ルールの強要やセクハラ、喫煙問題など労働者からの訴えを解決するためにマンマミーアちゃんたちが動き回る。2024/01/30
hiyu
6
いわゆる労使紛争になりがちな状況をお仕事小説として示している。濃淡はあれどもコミュニケーションエラーの問題や、実際の法令を調べながら読むと別の意味で味わい深かった。2023/04/11