出版社内容情報
30年前の『北蓑辺郡連続幼女殺人事件』。逮捕された男二人には死刑判決が下ったが、「虎」と名乗る男から小包が届く。
内容説明
三十年前、人々を震撼させた『北蓑辺郡連続幼女殺人事件』。死刑判決を受け収監されていた二人組の犯人の一人が獄死した。当時、県警捜査一課の刑事だった星野誠司は、冤罪の疑いを捨てきれずにいた。引退した今、孫の旭とその友人の協力を得て再調査へと乗り出してゆく。ネットを駆使して世論を動かす中、真犯人を名乗る人物が、新聞社に新たな証拠を送りつける―。
著者等紹介
櫛木理宇[クシキリウ]
1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
81
面白かったのだけど、単行本で読了していた…。30年前の連続幼女殺人事件、犯人とされる二人組の一人が獄死したことを機に、当時捜査一課の刑事だった星野誠司は冤罪の疑いを持ち、大学生の孫とその幼なじみの協力を得て再調査に乗り出す。ネットを駆使して世論を動かし、真犯人を追う。2022/07/08
アッシュ姉
80
三十年前の連続幼女惨殺事件の二人組の死刑囚の一人が獄中で病死した。当時の捜査に冤罪の疑いを持っていた元刑事が孫たちの手を借りて独自に再捜査に乗り出す。ネットやメディアを使って世論を動かしていく展開で、ん?誰の本読んでいるんだっけというくらい雰囲気が違ったが、残忍なシーンやラストはやっぱり櫛木さんだった。2023/01/22
あきら
77
スピーディーかつスリリングな展開で、一気読み。 読むに耐えない描写もありながらも、ページを捲る手が止まりませんでした。 そして、最後がゾッとします。2022/07/17
M
74
ミステリーとして面白かった。犯行自体や犯人の語りは極めて陰惨で気色悪かったけど、冤罪を暴くために世論を巻き込んでムーブメントを起こしていくのも面白かったし、犯人捜しもスリリングで納得感もあった。トゥレット症候群のことも勉強になった。2022/08/21
yomineko@ヴィタリにゃん
72
さすが櫛木先生。でも少女が痛めつけられる描写が多すぎる気がして辛かった。冤罪なのかそれとも?大学生の旭と友人の哲のコンビ、旭の祖父星野さんも素敵。分厚い本だが先が気になってほぼ一気読み。2023/03/07