出版社内容情報
不幸を背負い込んだ満身創痍の最凶女子二人がすべての理不尽にマシンガンをぶっ放す! 青たんだらけのビルドゥングスロマン。
内容説明
雛口依子は、金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。葵の兄が犯人とされ、依子が被害者となった三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、取材のためかつて依子が住んでいた「三角屋根の家」を訪ね、「あの事件」の奈落に向き合うが…。暴力と不幸の果て、運命をぶっ壊す女二人の反撃と覚醒の物語。
著者等紹介
呉勝浩[ゴカツヒロ]
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。’18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞。’20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞、第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞し、第162回直木賞候補に。’21年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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H!deking
98
キタこれ!ネットギャリーで読んで、単行本も読んだので文庫は買わないつもりだったんだけど、サイン本見つけたので思わず買ってしまった(笑)三度目の再読だけどやっぱり面白い!2021/11/27
なつみかん
9
今度もまた思わぬ方向からアウトな世界がやってきた。2024/04/06
ケイ
7
呉さん5作目。大枠のプロットはわかったけど、細かい人間関係が今一理解できなかったが、が、そんな事はどうでもいいくらい、ハチャメチャなエログロでバイオレンスにど肝をぬかれちまった。ほとんどの登場人物が、殺され、依子と葵ちゃんだけが生き残った。依子と葵の究極の友情物語である。にしても葵のへんな江戸弁が、素敵である。本の成功は間違いない「あたしの頭には文化人オヤジの吠え面がしっかり浮かんでまさぁ」って(笑)。呉さん全部読んでないけど、「爆弾」同様面白かった。救いがない内容だが、読者にカタルシスを与えてくれる。2025/02/10
ネック
6
こういうむちゃくちゃなテンション高い話は好みだと思ってたけど、そんなにハマらなかった。2025/01/22
ベック
6
こんな、おもろい小説をふさぼるように読んだの久しぶり。ちょっと複雑よ、これ。開巻早々、猟銃乱射事件の記事があって、読者は、物語がその頂点に向かっていくんだなと予測する。でも、そこから広がる世界は、こちらの予想を裏切って変格の家族小説なのかと思いきや、どんどん凄惨な方向へ向かっていって…。うーん、やられた!2022/10/24