内容説明
清野清乃は二十六歳。労働基準監督官に任命され、吾妻労働基準監督署に配属された新米だ。働き方改革が叫ばれる昨今だが、意識の低い雇用主は多く、相談は絶え間ない。いきなり解雇されたり、給料の払いが遅れたり、ハラスメントを受けたり…。働くこと、雇うことって、こんなに難しいの?清乃が担当する案件を通して、「労働」の本質をさぐる、最新型お仕事小説。
著者等紹介
上野歩[ウエノアユム] 
1962年、東京生まれ。専修大学文学部卒。’94年、『恋人といっしょになるでしょう』で第7回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
77
          
            労基の監督官のお仕事小説。中小・零細企業を追いかけてきた作者の取材の賜物。一つ一つのエピソードが活きている。金型屋さんの話がなんとも言えずに読んでいた。昭和のオヤジそのものの病院長も、一皮むけば別の顔。働くことは何なのだろう。考えさせられる。2021/04/22
          
        あっ!chan
41
          
            コロナ渦で私たちの働き方が大きく変わろうとしている中で、厚生労働省の役割はますます重要になってきている。その最前線にたつ労働基準監督官が主人公のお仕事小説。監督署との関係が特に深い仕事に就いていたので、まさに手に取るようにわかりあっという間の一気読み。前半は監督署業務の入門編みたいな内容だけど、後半はセクハラ。リモート、育児休職など今時の話題豊富でこれからどちらに向かっていくの?という内容だ。この道に興味がある人におすすめ!2021/12/29
          
        GAKU
30
          
            初読みの作家さん。新米労働基準監督官の女性が主人公の連作短編。労務関連を題材としたお仕事小説が好きなので読んでみました。賃金未払い、セクハラ、労災隠し等実際にありがちな事案を題材に、テンポよく面白く読むことが出来ました。職安を舞台にした作品もあるので、そちらも読んでみます。 2025/09/03
          
        のんちゃん
23
          
            今回のお仕事小説の主人公の職業は労働基準監督官。ざっくり説明すると法律に則り、あらゆる労働者を守る厚生労働省の専門職員。清野清乃26歳は新人労働基準監督官。東京東部の吾妻労働基準監督署に配属された。ここであらゆる事案に向き合い彼女が一人前の監督官になっていく成長譚だ。作者から頑張って働き生きていくエネルギーをもらって今回も読了。他にも色々と労働関係の法律にも詳しくなれる本作だ。以前読了した作品でも感じたが、作者上野さんは私と相性の良い作家さん。これからも元気になれる上野さんの小説、読んでいきたい。2021/09/09
          
        MILKy
18
          
            【売】2021.初読み。お仕事小説を書かれる筆者。小説を読むことで他の職種を味わえるのはひとつの醍醐味と言えると思うけど、しっかり勉強されて、それが読み手に伝わってくる。主人公は社会人デビューは金融だがそこから数年勤めるも、無言の圧に耐えられず、また相談気行ったハロワでの募集をキッカケに、労基署で働くことを目指し勉強し、門戸を叩く。失敗を糧に新たな職種、職場で奮闘する様が元気をもらう。またコロナ禍ならではの問題も病院で働く看護師の相談が描かれる。章も分かれているから尚読みやすい。続々新作発売も読みたい。2022/12/10
          
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