光文社文庫<br> シネマコンプレックス

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光文社文庫
シネマコンプレックス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334790943
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

百人近くが働く郊外のシネコン。日曜日でクリスマス・イブの今日は、舞台挨拶やイベント上映もあり、大忙しだ。過去に秘密のあるアルバイト、地元を離れた学生、家庭に居場所をなくした主婦、それぞれが微妙な人間関係の中、複雑な悩みを抱えながらもひたむきに仕事をしている…。映画館の各部署で働く人の想いが重なり合う、心温まる連作短編集。

著者等紹介

畑野智美[ハタノトモミ]
1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。’13年『海の見える街』、’14年『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞候補となる。’18年刊行の『神さまを待っている』は読書メーターOF THE YEAR 2019にランクインし、多くの読者の支持を得る。青春、恋愛からSF、犯罪ものまで、多岐にわたるジャンルの小説を発表して注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アッシュ姉

92
今の気分はコレ!と表紙に惹かれて読み始めたものの、キュンキュンどころかヒリヒリチクチク。しまった!畑野さんだということを忘れていた。地方のシネコンで働くフリーター、学生アルバイト、主婦たちの連作短編集。仕事内容や職場の雰囲気がやけにリアルだなと思ったら、畑野さんもシネコンでバイトしていたそう。その頃の夢のような楽しい日々を詰めこんだとあとがきにあるけど、楽しそうというより辛そうでした。最後はホッとできたので安堵。2021/04/15

おうち時間

56
クリスマスイブのシネコンが舞台のお話なのでクリスマスイブまで読まずに取っておきました。今ではシネコンで映画を観るのが当り前になっていますが、シネコンの事てあまりわかっていませんでした。仕事内容もフロア、コンセッション、ボックス、ストア、オフィス、プロジェクションと分かれていてすごくたくさんの人が働いているんですね。この小説はそんな人たちがそれぞれの視点でお話をしていく連作短編集になっています。元シネコンスタッフだった畑野さんならではの小説。実家の映画館を復活させたい岡本君。是非島田さんと頑張って欲しいな。2023/12/25

dr2006

52
畑野さんの作品は心理描写が繊細で奥深い。地方都市のシネコンで働くバイト従業員の一日を、将来を憂うバイト目線で切り取った群像劇。フロア、コンセ、ボックス、ストア、オフィス、プロジェクション夫々の持ち場と業務内容が細かく解説されている。相当綿密に取材したのかなと思ったが、作者がシネコンでバイトしていたとのことで納得。シネコンが少数の社員に対し多くをバイトで運営しているのが意外だった。技術進歩とコスト高で今や上映される映画は殆どがデジタル化されている。そして映画鑑賞の手段が必ずしも映画館でなくなって久しい💧2024/12/16

Nat

42
図書館本。久しぶりの畑野さん。島田さんと岡本さんに5年前何があったのか。シネコンで働く何人かのフリーターやアルバイトの視点を中心にしたオムニバス。ドキドキしたが、良い感じのエンディングでホッとした。2024/01/06

エドワード

40
シネマコンプレックスで働くアルバイトたちの人間模様。今の若者にとって、映画館といえばシネコンしか思い浮かばないだろう。9スクリーン、100名が働く大組織。フロア、コンセッション、ストア、ボックスなど部署が細かく分かれていて、意思疎通が大変だね。学生、フリーター、主婦、色々な人がいて、その上スケジュールがタイトだから、お互いの事情に深入りしづらいのがもどかしいね。そんな中でも仲間を作り、仕事に情熱をみつける彼らを応援したくなる。ただ、もちろん映画は商売だ。売上至上主義が徹底しているのが少し寂しい現実。2022/09/23

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