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内容説明
名作の誕生する過程には作品に負けないほど劇的な事件がかくされている。スキャンダラスと言っていいほどのそれらの出来事は、別の見方をすれば作曲家本人のがむしゃらな闘争ともいえる。「カルメン」「フィガロの結婚」「蝶々夫人」ほか知っておきたい名作オペラのあらすじと、その作曲家たちの壮絶な生涯を、同時に読める一冊!待望の文庫化。
目次
ビゼー 「世にも恐ろしい災い」「カルメン」
ヴェーバー すべては愛のために「魔弾の射手」
ベッリーニ 嫉妬が産んだ名作「ノルマ」
ヴァーグナー 過剰な執着心―「さまよえるオランダ人」
ロッシーニ 美食と神経過敏―「セビーリャの理髪師」
モーツァルト 神童の傲慢―「フィガロの結婚」
ヴェルディ 「道を踏み外した女」「椿姫」
プッチーニ オペラ以上の悲劇「蝶々夫人」〔ほか〕
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
北海道生まれ。作家・ドイツ文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
39
オペラに興味を持つきっかけの一冊。2021/11/30
青蓮
23
名作の誕生する過程には作品に負けないほど劇的な事件がかくされている。 「カルメン」「フィガロの結婚」「蝶々夫人」は知ってるが、知らないオペラの話しもあった。当時の作曲家はオペラの曲を作れないといけない状態だったとは知らなかった。一曲のオペラが出来上がるまでの作曲家の生い立ちや背景の話しなので、オペラ知らなくても教科書に載ってない世界史や裏話がお好きな方にも向いてるかも。オペラ好きな方は尚更楽しめる一冊。うーん、オペラ益々観たくなる‼2018/05/26
aisu
14
8人の作曲家達の生涯を代表作のオペラとともに紹介。「見てきたんかい」と突っ込み入れたくなるような生き生きした表現に、文字も大きめでさくさく読めました。一人に一冊書いて欲しいぐらいです。2017/01/04
cithara
11
中野さんの紹介する作曲家たちの運命は劇的かつ悲惨すぎて現実とは思えないが(脚色も多分に入っていると思うけど)、ついつい先を読まずにはいられなかった。リヒャルト・ヴァ―グナーも興味深い作曲家の一人。重厚な音楽をつくる質実剛健な人というイメージがあったけれど、本書で描かれる彼はちょっとアブない人だった。花形女優ミンナを執拗に求めるヴァーグナーの姿は鬼気迫るものがある。今だったら警察案件になるのだろうか? モーツァルトは現在ではファンの多い作曲家であるが、容貌は良いとはいえず、態度も傲慢であったという。驚き。 2022/04/01
真朝
8
どの作曲家さんも情熱を持っていたんだなと思いました。 それが派手なのか慎ましくなのかは別として。 知ってる作曲家さん、知ってるオペラの題名の中にある愛憎や悲嘆や嫉妬等々。本当に人間くさいものでした。良い意味でも悪い意味でも。2024/11/25