光文社知恵の森文庫
藤沢周平と山本周五郎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 306p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334785963
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0130

内容説明

言葉もそこに登場する人間もものすごく強い山本周五郎。それに唯一負けていない時代小説作家が藤沢周平だとする。この二大作家の魅力を追いながら、同時代を生きた司馬遼太郎、池波正太郎、松本清張、吉村昭、隆慶一郎等の時代小説の巨匠たちを徹底解剖する時代小説大論議。また、時代小説のニューウェーブとして巨匠たち亡きあとの注目作家を紹介。

目次

序章 時代小説ブームの解読
第1章 完結する物語などひっくり返してしまえ
第2章 隆慶一郎は司馬遼太郎を見限って登場した
第3章 「人々」を描く山本周五郎、「自然」を描く藤沢周平
第4章 「時評」というスタイルについて
第5章 時代小説の始まり=『大菩薩峠』に漂う妖気
第6章 『山の民』は物語的面白さを拒む
第7章 国家の吉川英治が、会社の司馬遼太郎になった
第8章 ふたたび、山本周五郎と藤沢周平へ
終章 時代小説の外へ、日本の外へ
付録 時代小説二十五選

著者等紹介

佐高信[サタカマコト]
1945年、山形県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。高校教師、経済誌編集長を経て、現在、評論家として活躍中。著書多数

高橋敏夫[タカハシトシオ]
1952年、香川県生まれ。早稲田大学文学部を経て同大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は近代日本文学研究。現在、早稲田大学文学部・大学院教授。文芸評論家としても活躍中。著書多数。『藤沢周平―負を生きる物語』で第15回尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なめこ

1
学部生のころ、対談しているお二人のうち一方の先生に卒業論文をみていただいたという経緯がありながら、時代小説のことをほとんど真面目に考えたことがなかったので、とてもよいきっかけになった。純文学という正史に対する時代小説の位置付け、また時代小説における、英雄史観という正史に対する民衆史の位置付けなど、今後じっくりと考えてみたい。2016/06/02

mame

1
申し訳ないけど読んでるのが苦痛になってきた。私の好きな作家をこき下ろしてるので……。2015/12/25

さわたり

1
★★★★★たんなる藤沢ヨイショ、周五郎ヨイショでなく、時評、近・現代の小説や言論を交えた時代小説論。自分では歴史マニアと思ってましたが、家康批判に「目からウロコ」、付録の時代小説二十五選に「お腹一杯です!」と叫びそうになりました。『しゃばけ』が選に入ったのが意外ですが、うれしい。2013/12/05

トム

1
お二人の対談は、大変、面白かった。そして、歴史小説、時代小説を愛読していく上での多くのヒントを与えてもらった。高橋敏夫さんの著書、評論は、日頃から参考にさせてもらっていたが、改めて本書を読み、自分自身の本の選択に自信が持てた。歴史の真の姿は、顕在化していない、いや、抹消されてしまった多くの民の営みの中にあると、思っている。そうした視点で書かれた歴史小説、時代小説を、藤沢周平、山本周五郎を含め、これからも読んでいきたい。2012/02/16

matsu04

0
山本周五郎が左翼だったこと、また藤沢周平の周は山本周五郎から取ったこと、いずれも初めて知った。2012/01/21

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