内容説明
新聞社のローマ支局に勤める八木正八は、ローマ市警の動きを追って、ロンドンにやって来た。銀行にマフィア、果てはヴァチカンまでが関係する大きな一件はなかなか先が見通せない。その中で、フィレンツェに留学している男と、カトリック信者の人妻に偶然出会うが…。舞台はロンドンからフランスへ。事態は蠢き、数多の人生を巻き込んでいく。推理巨編、開幕!
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年北九州市生まれ。給仕、印刷工などの職業を経て、朝日新聞西部本社に入社。懸賞小説に応募入選した「西郷札」が直木賞候補となり、’53年に「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。’58年に刊行された『点と線』は、推理小説界に「社会派」の新風を呼び、空前の松本清張ブームを招来した。ミステリーから、歴史時代小説、そして古代史、近現代史の論考など、その旺盛な執筆活動は多岐にわたり、生涯を第一線の作家として送った。’92年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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