出版社内容情報
松前へ行くと言っていた男が加賀の海で遺体で発見され5年。真相究明を依頼された浅見光彦は北前船のルートをたどりその足跡を追う。
内容説明
「松前まで行ってくる」と余市の家を出た男が、加賀で遺体となって発見された。五年が過ぎたが、事件は解決しないままだ。浅見光彦は、真相を突き止めるべく、北海道から、石川、九州へと手掛かりを追う。浮かんできたのは、男の生い立ちと、その母親の姿だった…。名探偵浅見光彦が、謎につぐ謎を解き明かしながら各地を訪れる、旅情ミステリーの決定版!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🅼🆈½ ユニス™
65
初めての作家さんでもあり、新刊っことで購入してみた一冊。旅情ミステリーの推理小説。北海道から博多までのロードムービーのような展開なのだが、正直それらの歴史や興味、知識がないとイマイチハマれないのも事実。何とか読み終えたけど、自分としてはどう評価すべきか分からない。2019/12/11
mim
10
昔テレビで観た気がする。2020/11/20
陽
3
最近、仕事を異動のお蔭で、今までの読書ペースが崩れて、今作のような長編がなかなか読めない今日、この頃です。 さて、今作は、余市〜松前〜加賀〜九州〜下関〜山中温泉と浅見シリーズにはない、日本全国を飛び回るミステリー、生みの母が判明してからのあらすじに目が離せなくなり、終わってみると、切ない人間事情が多岐にわたり、 1番、光彦の結婚相手なんじゃないかと匂わせる、ヒロインという、物語だったかと。2020/04/20
びぜんや
3
この作品の読みどころは殺人事件の真相そのものよりも、事件の被害者であり、ヒロインの父でもある三井所剛史なる人物が何者で、何処から来たのかというルーツ探し。北海道、加賀、九州とこの作者らしくダイナミックに舞台を移しながらストーリーを進め、ひとりの男の正体を解いていく過程はなかなかに読み応えがあります。その一方で殺人の謎解きは「いつもの浅見光彦シリーズ」という感じの安定感がありますね。余市、橋立、津屋崎、行ったこともないその地が脳裏に浮かぶような達者な描写にも満足です。★★★★☆2019/12/13
hiroyuki
2
10年前に一度読んでいたことを途中で思い出しました… 最後の結末も何となく記憶にありながら読み進めるも、そこはやはり浅見光彦、面白い! ヒロインとの別れ際、冬の余市のエピローグで、浅見視点からヒロインの視点へと転じる様が秀逸でグッときました。2020/01/13