出版社内容情報
小杉健治[コスギ ケンジ]
著・文・その他
内容説明
芭蕉亡き後、榎本其角は江戸で俳諧の第一人者であった。赤穂浅野家に仕える大高源吾が、絵師を紹介してほしいと其角を訪ねてきた。浅野内匠頭が、朝廷からの勅使を饗応する役を仰せつかったが、その金嵩を抑えるため、襖絵の費えを百両に押さえたいと言うのだ。其角の仲介で、源吾は、狩野玉燕に襖絵を仕上げてもらったのだが…。俳人其角が見た忠臣蔵を描く。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京生まれ。’83年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。’88年『絆』で日本推理作家協会賞、’90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
76
浅野内匠頭が饗応役を仰せつかり、その金嵩を抑えるため奔走する赤穂浅野家に仕える大高源吾と俳人其角の交流の物語でした。2019/05/12
旅するランナー
63
芭蕉の一番弟子、榎本其角が、江戸の人気者、遊び人、ヒーローとして描かれる。すごくクールでメッチャカッコいい。深川芸妓の死や、赤穂浅野家の大高源吾からの依頼に絡んで大活躍。忠臣蔵のそもそもの背景などが提示され、なかなか興味深い。それにしても、この作品はシリーズものなのだろうか? 何かが起こりそう。其角同様、私も胸騒ぎがしてならなかった。2019/05/13
佳乃
18
どんな忠臣蔵を見れるのかと楽しみにしていたのだけれど、ちょっと肩透かしを食った感じ。討入するまでの事の次第を俳諧師其角と大高源吾を通してみたものでした。まぁ、面白くは読了しましたけどね。2021/10/04
犀門
3
No.099★★★★☆柳沢が吉良と組んで赤穂の塩田を狙っておったか…。こんな視点も面白い。2019/07/09
ササ
0
この一冊の中に様々な話が入り組んでいて、面白かった。あの忠臣蔵への道のりを俳人其角側から見るというお話。どこまでが史実か?あとで調べるのが楽しい。2022/04/24