出版社内容情報
麻宮ゆり子[マミヤ ユリコ]
著・文・その他
内容説明
浪人時代の交通事故や不本意な進学など屈託を抱える大学生・雪嶋直久。唯一の心の支えは仏像だった。ある日、アルバイト募集を見かけて踏み込んだ仏像修復の世界。修復師の門真と過ごす日々の中、その作業の困難さと大好きな仏像のより深い魅力を知る。そして積み重なる出会いは、雪嶋の凝った心を解きほぐしていき…。仏像に魅了された人々の再生と成長の物語。
著者等紹介
麻宮ゆり子[マミヤユリコ]
1976年埼玉県生まれ。大学非常勤講師。2003年小林ゆり名義にて第19回太宰治賞受賞。’13年「敬語で旅する四人の男」で第7回小説宝石新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
187
題材はすごくよいですね。仏像修復師、仏像に興味のある人、仏像に魅せられた人の話!メインは、主人公の雪嶋直久の再生というより修復という感じかな。話があっちいったりこっちいったり、わかりずらい部分もありますね。登場人物も、もうちょっと掘り下げてもよかったなとは思いますが、優しさが溢れて良かったです。終盤はかなり引きこまれ、涙腺が弱いからウルウルになりました。仏像にも興味をわきましたし、なんだかんだ言って、面白かったです。2019/02/12
シナモン
161
図書館本。交通事故に遭い、不本意ながらの大学生活を始めた主人公雪嶋。仏像修復のアルバイトをを通して自身の再生と成長を描く。人生一度レールからはずれると、焦ったりひねくれたりしそうなものだが、こつこつと丁寧に作業と向き合ううちに、自分の本当にやりたいことを見つけ歩き出す雪嶋。その姿にエールを贈りたくなった。「少しずつのぞいてくる隙間から千年前の闇がにじみ出てくるようで恐ろしい…」修復現場に立ち会っているような一冊でした。2020/01/14
papako
67
作者の『敬語で旅する~』がすごく気にいって読みたかったで、さおりさんのレビューをきっかけに。うーん、なんかしっくりきませんでした。色々な要素が活かされていない感じ。親子、性別、事故、死別、仏像の謎、それぞれがばらばらで、うまくはまっていないかな。物語があっちこっちとフラフラして、今何を読み取ればいいのかわかりませんでした。ただ、主人公が家族に自分の想いを伝える辺りからは良かった。期待値をさげて読んだけど、それでもちょっと残念でした。2019/01/31
yanae
66
新年一冊目は昨年ハマった麻宮さんの一冊。本当は読み納めにしたかったのだけどドタバタして読めなかった。仏像修復師のお話。主人公の雪嶋は大学で仏像修復のアルバイトを見つける。アルバイトを通じて、自分が本当にやりたいことはなにかを見つける。自分や家族と向き合って、一歩踏み出そうとする姿に勇気をもらえる。その周りにも伝わっていくのが良かった。婦人科の病気で悩む友達も。辛いよなぁ。仏像のことも勉強になりました。師匠の見る目が変わっていくのも読みどころ。麻宮さん、もっと読みたい♡2020/01/06
さおり
52
「敬語で旅する四人の男」が好きすぎるため、ちょっと期待しすぎたのかもしれません。出てくる人々、みんなもっと掘り下げてほしかった感。それぞれにいろいろあるのに、どの件も中途半端でもの足りん。この倍ぐらいの分量で、もっとじっくり書いたら良かったのに、と思う。あと、誤植があったんだけど、基本的に誤植好きな私にも嫌いな誤植があって(なんだそれ)、2つとも嫌いな方の誤植でした。それも萎える原因でした。麻宮さん作品、次に期待します!期待しすぎない程度に、やっぱり期待します!2019/01/20
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- 和書
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