出版社内容情報
ベストセラー『わたしの茶の間』に続き、名女優がなにげない日常や、仕事の人づきあいを、気取らない名文で綴る。
内容説明
粋な人生とは?気ばたらきとは?下町育ちの江戸っ子気質で知られた名女優がユーモラスに痛快に語った、自らの生い立ちから、食に対する思い、夫婦のあり方、美しく歳を重ねる秘訣まで。噛みしめるほどに味わい深い言葉の数々に、生きる知恵が詰まっています。エッセイストとしても名高い著者の講演会でのスピーチをまとめた、『わたしの茶の間』姉妹編。
目次
第1章 自ら選んだ脇役の道
第2章 幸せ願望のつまずき
第3章 食べることの楽しさ
第4章 すてがたい和風の暮らし
第5章 女優生活五十年
第6章 年齢に応じた生き方
著者等紹介
沢村貞子[サワムラサダコ]
1908年東京浅草生まれ。女優・エッセイスト。日本女子大学在学中に新築地劇団に入団。治安維持法違反により獄中生活を余儀なくされる。その後、1934年に映画界にデビュー。小津安二郎監督作品ほか、生涯で数多くの映画やドラマに出演している。エッセイストとしても名高く、’77年に刊行した自伝的随筆『私の浅草』で第25回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。’96年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Shimaneko
21
Eテレの名5分番組「365日の献立日記」の大ファンなので、エッセイだと思って手に取ったら、講演の書き起こしをベースにした編集物だったでござるよ。なので正確には本人の文章ではないものの、これはこれでなかなか味わい深い1冊。とはいえ、自分が78歳まで生きられたとしても、この境地に達することができるかはかなり疑問。あ、包丁15本とまな板4枚も無理だけどさ。ご主人は幸せだったねぇとしみじみ。略奪婚の末の晩年がこの穏やかさというのも、人の縁の不思議ですな。2023/08/29
せつお
9
芸能界で名文章家として何人かいらっしゃいますが、沢村さんもそのおひとり。 献立日記が有名だが、むしろ沢村さんの半生や女学校時代のことがわかるからこちらのほうが私には読み応えありました
アルパカ
8
講演会をまとめたもの。日本女子大学まで行っていたのに当時の治安維持法で逮捕されているとは知らず驚いた。黒柳徹子さんが「おかあさん」と呼んで慕っていたそう。顔と身なりは自分ではあまり見えないけれど人からは良く見えるのだから最低限の身だしなみは整えるべきだ、というのに共感。考え方も新しく、男性が結婚するときに女性を「幸せにします」というがそんなこと言わなきゃいけないなんて大変だ、と。(笑)男性も女性も一人の人間として同じだ、と。 2020/10/30
Yumi Ozaki
6
家事も仕事もきっちりしていらっしゃる。見習いたいところばかりです。でも私にはなかなかできそうもないなあ。2022/05/24
kuchen
6
講演集。生い立ちや女優業、着物、家事について。潔い生き方。自分や自分にとって大切なものを見極め、ぶれることがない。考え方が柔軟で自然体なのも良かった。楽しい語り口だが、背筋が伸びる。2018/05/22
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