出版社内容情報
『流』で選考委員全員の激賞を受け直木賞を受賞。いま最も注目されるエンタテインメント作家の初期傑作をついに復刊。
内容説明
昼は進学校に通う高校生、夜は男娼の顔を持つ相浦理一は、ひょんなことから台湾産ドラッグ「百歩蛇」を手に入れる。一方、零細暴力団組長の井島勝義は、何者かに「百歩蛇」を奪われ、窮地に陥っていた。理一は悪友二人とともに、ドラッグをストリートギャングに売りつけようと画策するが…。シニカルでユーモラスかつ切ない。アウトロー青春小説の快作!
著者等紹介
東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年台湾生まれ。第1回『このミステリーがすごい!』大賞銀賞・読者賞を受賞し、2003年『逃亡作法―TURD ON THE RUN』でデビュー。’09年、『路傍』にて大藪春彦賞を受賞。’15年には『流』で直木賞、’16年に『罪の終わり』で中央公論文芸賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
塩崎 周司
13
再読。直木賞作家東山彰良のクライム小説三部作第一弾。2017/12/19
塩崎 周司
11
石田衣良の『池袋ウエストゲートパーク』や馳星周の『不夜城』を彷彿とさせる本書である。いわゆるアウトローを描いたクライムノベルであるが、匂いが東アジア風なのが新鮮である。男娼の高校生、ストリートギャング、零細暴力団、三つ巴のドラッグ抗争が興奮を呼ぶ。2017/10/13
しい太
3
東山彰良の長篇第二作。逃亡作法に比べると現代社会っぽい世界が舞台ではあるが、「進学校に通う男娼」「筋金入りのマザコンヤクザ」等々キャラクターが極端かつ今ほど(というか「流」ほど)洗練されていないので、作中に横溢する暴力描写含めてファンタジー感は強い。群像劇として一定の面白さは担保されているが、読んでいて「この人物(塔とかユーリ)の視点がもうちょっと欲しい」と思うことが多くてちょっともどかしい。2022/02/01
保留クジラ
3
クライム小説は初めてだったが面白く読めた。表現のシャープでかっこいい部分は何度も読み返したいと感じた。2017/09/22
tnyak
2
アウトローを描いた犯罪小説。やや期待ハズレかな。 2022/08/26