出版社内容情報
御三家筆頭尾張藩第三代の二十男として生まれながら藩主になった、徳川宗春。名古屋の街を盛り上げた名君の波瀾に満ちた生涯。
内容説明
徳川御三家でも筆頭格の尾張藩。だが、江戸中期、将軍継嗣争いで紀州に後れをとり、公方吉宗の絶対的な天下を許した。そんな中、藩主の座に就いた宗春は、倹約令を強行する幕府に反し、芝居の奨励、遊郭の認可など規制緩和政策をしき、魅力の乏しかった名古屋城下を活気溢れる街に変えた。中京の礎を築き、いまなお名君と讃えられる男の波瀾の生涯を描いた傑作!!
著者等紹介
高橋和島[タカハシワトウ]
1937年樺太(サハリン)生まれ。7歳から3年間を台湾で過ごす。中央大学法学部卒業。’89年に「十三姫子が菅を刈る」で第69回オール讀物新人賞、同年「火燕飛んだ」で第12回小説CLUB新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コニタン
4
ちょっと物足りない作品でした。2017/12/25
たそがれ浩兵衛
1
徳川宗春って名前しか知らなかったけど、なかなか面白いお殿様でした。周りからしてみればとんでもなくブッ飛んだ殿様だけど、庶民からしてみれば最高の藩主だと思います。ただ・・・もっと何をしたのかが知りたかったな。小説に面白みを出す部分もあると思うが色っぽいところがあまり意味がなく書かれている気がしまう。もっとこくところがあったんじゃないかなって思いますね。2017/08/16
びぜんや
1
久しぶりに歴史・時代小説を。とはいえこの本、徳川宗春生誕三百年記念事業の一環として上梓された作品ということでか、どうも小説っぽくないんですよねぇ。前半は宗春の人事交流関係から、後半は彼の事績から徳川宗春という人物を浮き彫りにした……と言えばいいんでしょうが、主人公がどこか突き放されて描かれておりキャラクターとして立っていないうえに、ストーリーのほうも起伏が浅くてぺったんこ。淡々としすぎていて、主人公に魅力が感じられなかったのは、致命的でしたねぇ。残念。★☆☆☆☆2017/08/15
PAO
0
「暴れん坊将軍」吉宗に楯突いた男=徳川宗春には以前から興味があったので今回読んでみました。ダイナミックな動きや事件はないのですが彼の内面を中心に書いているので彼の人間性がわかった様な気がします。個人的な感想に過ぎないのですが作中の新井白石に言わせた「吉宗様は美醜の見分けることができぬお方だ」「心を飢えさせぬことも肝要」という言葉が作者が言いたかったことなのではないかと思いました。多様性の求めた大名は生まれる時代を間違えてしまったのが残念です。2018/01/03
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- 和書
- 貿易年鑑 1984