出版社内容情報
緻密なトリックを巡らせた醍醐味あふれる傑作ミステリー集。短編集『男+女=殺人』より抜粋した4作品に書下ろしを加えて登場。
内容説明
家庭内暴力に手を焼き、「いずれ私か妻が殺される」と、島内は息子の亮太を殺した―。八年前、事件の捜査に関わった樫村は、自身も妻と息子のことで問題を抱え、悩んでいた。その島内家で、再び殺人事件が―。過去と現在が複雑に絡み、浮かび上がる真相。そして、樫村の苦悩と葛藤は…。(表題作)ミステリーとしての趣向が凝縮した「驚き満載!」の短編集。
著者等紹介
深谷忠記[フカヤタダキ]
1982年『ハーメルンの笛を聴け』で江戸川乱歩賞候補。’85年『殺人ウイルスを追え』でサントリーミステリー大賞佳作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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momi
49
著者の作品「評決の行方」が面白かったのと、「驚き満載の短編集」の帯につられ!!全体的な雰囲気が少し古くささを感じるが大人のミステリーと言った感じです!大きな驚きは無いものの思いも寄らない結末に…静かな驚きがある作品です!!男と女…親と子の間に事件がおきます…。哀れみ…悲しみ…憤り…いろんな感情をもつことになるでしょう…。2017/06/27
うさうさ
27
5つのミステリー短編集。男と女、親子…悲しみや憐れみなど色んな感情が濃縮されていて、ミステリーとしても静かな驚きがある。 特に「欲と毒」と表題作がよかった。2018/05/07
なえ
8
どんな結末なのかわくわくした。2018/03/25
yamakujira
7
冷酷な殺人計画なのにラストでニヤリとしてしまう「欲と毒」、殺人と隠匿の真相が痛快な「階上のピアノ」、老練な刑事が犯人の作為を見抜く「居眠り刑事」、憎んだ夫の死に若妻が縛られる「武蔵が教えた」、子供に人生を狂わされた「我が子を殺した男」の5編を収録。警察の捜査が2編、事件にならなかったのが1編、発生した殺人事件が3編、おぞましかったり、気の毒だったり、可笑しかったり、5編にバリエーションがあって、それぞれにおもしろかった。表題作は切ないけれど、結局はこの親にしてこの子あり、なんだなぁ。 (★★★☆☆)2020/05/20
キムチ猫屋
6
なんとなく読んでみた。「欲と毒」まさに欲まみれの男と女、制する毒はヤバかった!最後のインパクトは背筋が凍る。「我が子を殺した男」やはり親の方が罪深いのか。これも突然意表を付かれる。なかなか、どれも、面白かった!2023/11/10
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