出版社内容情報
夏樹静子[ナツキ シズコ]
内容説明
男女のすれ違いと愛憎、人生に待ち受ける思わぬ陥穽、驚愕の結末―夏樹静子氏がその作品でミステリー界に残した足跡はあまりに大きい。本書は弁護士・朝吹里矢子、検事・霞夕子の人気シリーズから、夫婦の心の機微を絶妙に切り取るショートショート作品まで、初収録の作品のみで編んだ短編集。褪せることのない夏樹ミステリーのエッセンスと輝きを楽しめる一冊!
著者等紹介
夏樹静子[ナツキシズコ]
東京生まれ。慶應義塾大学英文科卒業。大学在学中に『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補になる。1970年『天使が消えていく』が再び江戸川乱歩賞候補。’73年『蒸発』で第26回日本推理作家協会賞受賞。丹念な取材と繊細な心理描写、着想の斬新さで新テーマに挑みつづけ、長年にわたり水準の高い多彩な作品を生み出す。2006年には第10回日本ミステリー文学大賞を受賞した。’16年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
71
夏樹静子さんの弁護士の朝吹里矢子と、検事の霞夕子の物語と、短いミステリーを綴ったものです。シリーズものは1作目から読むのですが、これは短編傑作集ということで、2作目からでも大丈夫だろうと思い読み始めましたが。人物設定から1作目からのほうがよかったように思います。本書は、展開が早く、驚きと、飽きることなくページを捲っていきます。シリーズ2作目。2016.11発行。字の大きさは…小(字の大きさは中ですが、字が薄いので小)。2023.01.22~23読了。★★★☆☆2023/01/23
coco夏ko10角
18
短編3+SS4収録。『不作為の罪』『現行犯』『いえない時間』は弁護士・朝吹里矢子、検事・霞夕子シリーズの今まで未収録だったものとのこと。面白かったのでそれぞれのシリーズの本読んでみたくなった。SSは『二つの炎』が特によかった。2021/06/08
海星梨
7
KU。なぜ1巻を不倫縛りにしたのか……というくらい面白い。シリーズものの未収録作品が収録されているそうで、シリーズをよみたくなると同時に、シリーズを読み始めても被る話がないのはいい計らい。一巻もフツーに不倫縛りせずにいろんな話を読ませてくれたらよかったのにね?2022/12/05
霧島
7
『Wの悲劇』がとても面白かったので、作者のシリーズキャラクターが活躍する短編集をと手に取った。法曹界を舞台にしたミステリということで、真相やその解明手法がとりわけ鮮やかという訳ではないにせよ、やはり元法学部生のミステリファンとしては心をくすぐられる内容だった。解説を読むまで収録作品がシリーズ最後の作品だとは気づかなかったのだが、これからもまだまだ続けるぞというところで物語が断絶してしまったのはとても残念。これから各キャラクターの活躍を遡って読んでいきたいと思う。マイベストは「不作為の罪」。2018/06/28
おーこ
6
図書館本。超有名人なのになかなか手を出せずにいた夏樹静子さんの作品。シリーズ化されているという女性弁護士と女性検事の作品は、どんな状況がどんな罪になるのか、詳しい説明を交えながらだったからとてもわかりやすかったです。どの作品も、男女の関係の絶妙な雰囲気を描いていて女性作家らしいと感じました。最後の「リメーク」は特に良かった。2019/06/05
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- 和書
- 雪国から 新・北越雪譜