光文社文庫<br> リアスの子

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光文社文庫
リアスの子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334772352
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

かつて気仙沼の中学校で教壇に立っていた著者が、教師と生徒における「信頼」という小さな積み重ねの大切さを丹念に描く。

内容説明

東北の港町・仙河海市の中学校で教師を勤める和也。担任するクラスに転校してきた早坂希は、問題を抱える少女だった。朝帰りの噂を聞いた和也が早朝、様子を見に行くと、希のジョギングする姿が。和也は、顧問を務める陸上部への入部を希に勧めるが―。多感な中学生と若き教師の心温まる物語。東日本大震災以降、仙河海市を舞台にした著書の先駆けとなった作品。

著者等紹介

熊谷達也[クマガイタツヤ]
1958年宮城県仙台市生まれ。東京電機大学理工学部数理学科卒業。中学校教員、保険代理店業を経て、’97年『ウエンカムイの爪』で第10回小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー。2000年『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞受賞。’04年『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を史上初のダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

87
良かったです。★★★★★ 簡単に言えば、陸上部顧問の中学校教師が、転校してきた「問題児」を伊坂幸太郎先生流で言えば「答え児」にしていく話。(あっ本作品は女子。読んでない方はわかりませんよね。問題児の反対) これ、灰谷先生くらいリアルに学校の先生の気持ちに迫るものがあり教員の方には特にオススメ。3.11が近いんで熊谷先生が最近よく設定される東日本舞台の作品を手にしましたが、この作品あまりにもぐっときてしまい、嬉し(73×だ)=涙[男が涙なんてはっきり書きたくなかったんで式で誤魔化したつもり。]まじいいです2016/03/06

ココ(coco)

37
☆☆☆★熊谷達也さん10冊目です。熊谷さんの自伝的小説3部作の最終巻で、中学校の教師になった和也のリアルな教師生活が描かれています。生徒とのふれあい、陸上部の顧問としての悩みや喜び等が等身大に描かれていて素晴らしかったです。おススメです。2018/10/24

アメフトファン

36
本は著者の方の人生が表れていると思いますが、気仙沼で実際に教師をされていた著者の東北と子ども達への愛情が溢れている素晴らしい作品だと思います。著者が愛した東北の美しい町とそこでのびのびと育ち暮らしてきた全ての方々に日常が戻ることを祈っています。2017/01/23

MOKIZAN

31
舞台となった気仙沼は12年程前、魚市場工事関連で5年間通った。20年前とあるから、さらに昔の設定か。私と同姓の方の多い、爽やかな町だった。ストーリー的にはご当所ならでは、といった場面はとくに感じられなかったけど、中学生の行動、感情の機微、ひた向きにならんとする教師像と当人のさ迷い、折々ぶれる思い、等が丁寧に描かれていると感じた。遠い昔のこの年頃が、自分にとっても多感な時期だったんだろうと思いたくなった。私的には続編読む価値有りです。2016/07/29

masayuki

14
学校を舞台にした物語はたくさんあるけれど、ここまでリアルに描き出したものは知らない。学校の日常、生徒たちの様子、教師という仕事の悩みや喜びなど、ほぼ真実と言っていい。主人公の和也先生も、ちょっとかっこよすぎるところを差し引けば、こんな先生はきっといたはずだ。陸上部の指導ぶりや問題を抱える転入生への接し方は、生徒指導の教科書にしてもいいかもしれない。感動で胸が震える場面が、いくつもあった。文句なくいい先生だ。今年1年のベストワンに、2月にして早くも出会った気がする。2016/02/18

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