出版社内容情報
健二は大型タンクローリーの助手席に可愛い一人娘シーちゃんを乗せ、今日も東奔西走するのだが―。オカしくてケナゲな珍道中。
内容説明
長距離トラックでの仕事を終えて、健二が帰宅すると、マンションの部屋はスッカラカン。妻の香織が家財道具一式を引き払って出て行ったのだ。健二の実家に二歳半のひとり娘を預け、消えた妻。大型タンクローリーの助手席に乗せた愛娘とともに、仕事をこなしながらの妻探し。香織が出て行った事情とは!?愛しの妻と復縁は出来るのか!?笑って笑って、泣ける一冊。
著者等紹介
中場利一[ナカバリイチ]
1959年大阪府・岸和田市生まれ。’94年、自伝的小説の『岸和田少年愚連隊』(講談社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まさきち
78
2歳の娘を抱え、わがままで虚言癖の女房に手を焼きながら長距離トラックをかっ飛ばして家庭を支える傍若無人な健二。そんな彼がある日帰ってみたら家はもぬけの殻、愛娘を除く家財一切がなくなって離婚届が残されていた。そこからの健二の奮闘振りといままで家庭を顧みなかったことへの反省、そして心境の変化が本当に心地よい一冊でした。そして健二以外のキャラクターもそれぞれ魅力的で、愛娘のシーちゃんの成長も見どころでした。2019/05/25
はつばあば
60
昨日読んだ「イーヨ君」とえらい違いの旦那さん。だけど世の一般的な亭主ってこんなものだろう。勿論ウチの亭主も含めて。読んでる最中に昔を思い出してジロリと亭主を睨んだが、?何?と。今は娘達に「そろそろ施設を考えたら・・」などと言われない為にも助け合って暮らしてはいるが・・。確かに男の責任は重い。見合いであれ惚れてであれ結婚した以上お互いの思い遣りがなければ いくら赤い糸で結ばれていたとしても・・醒めるわなぁ。無骨であっても優しさがにじみ出る人がいいのだけど・・いい男って悪い女に魅かれるらしい。勿体ない・・2018/10/19
mr.lupin
53
トラック運転手の健二が仕事を終えて帰宅をすると、マンションの部屋は家財道具も何も無くスッカラカンになっていた。妻の香織が健二の実家に二歳半の一人娘を預けて出ていってしまった。思いの外健二がしっかりしていて、愛娘とのやり取りも楽しかった。またそれぞれの登場人物もキャラがたっていて関西弁と一緒に面白おかしく、またキュンとする場面もあったりで予想以上に楽しく読了できた。☆☆☆☆★2019/11/06
JACK
32
☆ 長距離トラックドライバーの健二は仕事に行くと帰るのは数日後。疲れ切った彼は、帰ってきても家事はせず、二歳半の娘の子育ても妻の香織に任せきり。香織は美人で可愛いが、虚言癖があり、浪費癖があり、見栄っ張りで尻が軽い。彼女の浪費が原因で大喧嘩をした後、健二が三日間の仕事を終えて帰宅すると、家はもぬけの殻。妻は娘を健二の実家に預け、家財道具一式と伴に家を出ていた。健二は娘とともに仕事をこなしつつ、妻の行方を探すことになるのだった…。気持ちの良い関西弁で笑えて、ちょっぴり泣ける、爽快で良いお話でした。2017/04/27
ゆん
28
夫婦喧嘩をした後、長距離トラックドライバーの仕事を終えて健二が帰宅すると嫁が家を出て行っていた。 なんと蛍光灯から使いかけのトイレットペーパーまで根こそぎ家財道具一式を奪ってww 2歳半の娘と共に始まった嫁探しの珍道中、家族や仲間も共に嫁探しをするが…。 とにかく面白かった、会話が面白くて何度も吹き出しそうになった。 そして泣きそうにもなった。 笑って笑って泣ける一冊という触れ込みに偽りなし!2019/12/06
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