出版社内容情報
かつて絶大な人気を博した黒門町・伝七の捕物譚。野村胡堂、山手樹一郎、横溝正史、村上元三などそうそうたる顔ぶれによる競作集
内容説明
黒門町は上野・不忍池の畔にあり、将軍家ゆかりの寛永寺の門前にちなんだ町名といわれる。その地で十手をあずかるのが、遠山奉行のおぼえもめでたき名うての岡っ引、本編の主人公、伝七親分だ。大衆文壇の巨匠たちの理想と遊び心が溢れ、銀幕の名優が演じた伝説の時代劇ヒーローが復活。お江戸を騒がす悪党どもを追って町を疾駆る伝七親分の胸のすく活躍!
著者等紹介
縄田一男[ナワタカズオ]
1958年東京生まれ。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。文芸評論家。歴史小説、時代小説の分野においては、当代きっての研究者として、数多くの評論やアンソロジーの編纂などを手がける。’91年に『時代小説の読みどころ』で中村星湖文学賞、’95年に『捕物帳の系譜』で大衆文学研究賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オレンジメイツ
19
積読本。捕物帳を初めて読んだけど面白い!勧善懲悪の極みで「そんなのアリ?」って思うものもあったけれど、これにて一件落着なんだろうな。別の捕物帳にも手を出してみたいです。2021/02/03
Ribes triste
7
まさに豪華絢爛な取り合わせ。 「それでは皆さんお手を拝借」 「よよよい、よよよい、よよよいよい」 「めでてぇなぁ」(中村梅之助Ver.)2015/10/17
tako
5
「伝七捕物帳」は特定の作家ではなく、捕物作家クラブ所属の複数作家が書いたシリーズものらしい。この本にはその中から山手樹一郎、村上元三、高木彬光、横溝正史、戸川貞雄、邦枝完二、野村胡堂、角田喜久雄、城昌幸の9人の作品を収録。お奉行の遠山金四郎にも一目置かれる岡っ引きの伝七親分と子分の獅子っ鼻の竹蔵。登場人物は同じでも作家が違うので作風はもちろん、時には登場人物の雰囲気も随分違っているのが面白いと同時に読みにくい部分でもあった。今回の作品の中では野村胡堂「斬られた幽霊」と邦枝完二「乳を刺す」が面白かった。2015/09/01
アニータ
3
2度目。読んだことある話ばかりだと思ったら、やっぱり読んでいました。北町奉行・遠山景元の元で働いていた岡っ引きの物語。結構多くの作家さんが伝七を取りあげておられるのですね。伝七に従っている竹のキャラクターもいいし、伝七の情もいいし、楽しく読みました。2021/01/01
アニータ
2
色んな人が黒門町の伝七親分のことを書いている本。 私は伝七親分のこと知りませんこと知りませんでしたが、なかなかの腕っこきですね。2018/12/29