内容説明
鍛え抜かれた技で闇を駆け、秘事を探り、ときに城主をも暗殺する―。戦国の裏舞台で暗躍した忍びの者は、やがて徳川幕府に武士として組み込まれ、ついには商人を探る役割のみとなっていく。かつての戦働きの面影もなく歴史のなかに消えていく忍者の苦闘と運命を、剣豪小説の第一人者が、奇抜な着想と巧みな展開でエンターテインメントに仕上げた忍者小説傑作集!
著者等紹介
戸部新十郎[トベシンジュウロウ]
1926年石川県生まれ。早稲田大学政経学部中退。北國新聞社を経て、文筆活動へ入る。『安見隠岐の罪状』で直木賞候補。2003年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はぴた(半分お休み中)
7
さまざまな時代を生きた忍びたちの短編集。時代によって忍びの役割、仕事も変わるが、変わらないのはその使われ方。道具としてしか存在しない。その中で「身は錆刀」はちょっと違った。少し救われた気がした。2015/07/14
けやき
5
戦国の終わりから幕末までの忍者の活躍を活写した短編集。「金剛鈴が鳴る」「玄妙・収気の忍」「身は錆刀」「忍の道茫々」「生死輪転」「ずンと切支丹」「潜み猿」「越ノ雪」「かたしろの甍」の9編。再読の作品もありましたが、大変面白かったです。2015/03/01
カヨ
3
忍び達も一枚岩じゃない姿が良 「ずンと切支丹」が印象的2024/12/02
キミ兄
2
多少オカルトっぽく、普通の時代物を期待される向きにはお勧めできないかも。グロい。 気味悪さが先にたって、時代に取り残される忍びの悲哀とか、日陰者っぽさがあまり感じられない。☆☆。2015/04/21
ぱる
1
短編集。宿命とはいえ生き延びることがほぼない世界の話なので、淡々としてる。難しい言葉を使っているせいか、面白さを削いでしまっている気がしてならない。お色気部分がやっぱり男性向けに書かれているなぁと思う。2025/03/08
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