内容説明
中学に入学してひと月。茉里は同じクラスの男子・真吾から告白される。しかし、それが罰ゲームだったとわかり、傷つく茉里。一方、クラスに馴染めない茉里を理解し応援してくれる深雪、そして幼なじみの千博。四人は、自分のため、そして友達のために、ある挑戦を始めた。さまざまな困難や壁を乗り越えて逞しく成長する姿を描いた甘酸っぱくて、でも爽やかな青春小説。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、「バッテリー」シリーズで小学館児童出版文化賞を受賞。2011年、『たまゆら』で第18回島清恋愛文学賞を受賞する。児童文学から一般文学、時代小説、スポーツ小説までとその著作ジャンルは広い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりん
29
辻村さんの「サクラ咲く」のあとがきをあさのさんが書いて、あさのさんのこの本のあとがきを辻村さんが書いているということを「サクラ咲く」を読んだときに知った。それがなんだか嬉しくってこの本を読みたいと思ったのがきっかけ。中学生向けだからか、さらっと読める優しい話だった。でも、もっと早くに読んでたかったな。今読むと、ちょっと物足りない感じがしてしまう。2014/11/24
エリク
28
文庫よりも単行本(?)のやつの方が表紙がもっと良かったです。 一人称で書かれていて、三人称の本よりもあどけなさを感じましたが、とてもよかったです。2021/02/13
やじかな
22
あさの先生の青春小説。とても読後感もよく、なんだか前向きになれる、そんなお話です。 13歳。子供から少しだけ大人へなっていく時期。学校での人間関係、家族との関係、変わるもの、変わらないもの。 4人はこの先違う高校に行ったとしても、きっとちゃんとわかり合える友達でいるんだろうな、と思います。2019/07/28
やじかな
16
久しぶりに再読。 13歳。キラキラしているだけじゃなく、学校での人間関係だったり親子関係だったり友達との関係だったり、いろんなことで悩んでる、そのリアルが伝わりますね。 大人になって振り返ると「そんなことで?」と思うようなことでも、13歳、大人と子供の狭間の時代にとっては、とても大事な悩みだったりするし。 4人がかけがえのない友達になっていく様が、素敵です。こんなふうに、寄り添ってくれる友達って、現実には一生に何人できるか・・という感じなので、ぜひこの4人の後日談、高校生になった頃の話とか読んでみたいです2018/06/11
たぬ
12
☆4.5 自分のルックスに自信がなく美人の姉にコンプレックスを持つトップバッターの茉里が13歳当時の自分のようで胸がギュッとなる。遠い存在だったクラスメートと話せるようになって毎日が嬉しいこと。たとえ遊びでも友だちを傷つけることは許せないこと。みんなで協力して何かを成し遂げること。懐かしさと追体験はもうできない切なさが入り混じり読了直後は大声で泣きたい気持ちになった。2025/03/08