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光文社文庫
暗闇の殺意

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334766856
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

転落死した男は、勤務先でかけられた横領の疑いを苦にして自殺したと思われていた。しかし、彼の住んでいたマンションで同僚が撲殺され、事件は連続殺人の様相を帯び始める―(表題作「暗闇の殺意」)。稀代のトリックメイカー中町信の遺した短編から、書籍未収録作品を含む7編を精選。ミステリーファンに愛された作家の、絶妙なトリックと、軽妙な味わいが冴えわたる。

著者等紹介

中町信[ナカマチシン]
1935年、群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社勤務の傍ら、執筆活動を開始し、退職後は執筆に専念。数多くのミステリー作品を発表した。2009年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hiro

82
今、改めて注目されている中野信さんの本は、『模倣の殺意』に続いて2冊目。図書館の新刊コーナーで見つけて予約した。この本は、1976年から92年にかけて発表された、密室トリック、ダイイングメッセージ、叙述トリック、アリバイトリックを扱った短編7編が収録されている。ダイイングメッセージが、直ぐにわかってしまうものがあったり、7編とも動機が代わり映えしないところなどが残念だったが、女性下着の名前、自動車教習所の指導員の態度、携帯電話がないなど、『模倣の殺意』と同様、昭和の匂いを楽しめる推理小説だった。2014/02/15

山田太郎

70
昔なつかしい推理小説というかんじで老人な私には心地よい。多分兼業作家時は評価が高いような気がする。評価が高いようなそうでもないようなビミョーな作家さんではある。2016/03/18

ばりぼー

52
長編でこそ威力を発揮する叙述トリックブロパーによる短編集。赤鉛筆で書いたSの謎「Sの悲劇」(初出は「幻影城」1976年9月号)、苗字の小土だけを線で消した「年賀状を破る女」、両端の人物をハサミで切った写真を握る「濁った殺意」と、冒頭からダイイング・メッセージの3連発。真相に気付くと口封じで殺されるという2時間サスペンスの大法則が生きてます(笑)。シュミーズ1枚という姿で倒れていた妻を発見するやいなや、81キロという巨軀のお手伝いさんが体当たりでドアを打ち破る「裸の密室」は映像的にインパクト大でした(笑)。2016/07/05

マムみかん(*ほぼ一言感想*)

22
ブームに乗って読んだ『模倣の殺意』に続いて2冊目の中町さんの本。 ダイイング・メッセージや叙述トリック、密室殺人といった本格ミステリ-の短編集。 『模倣の殺意』の時も思ったけれど、リアルタイムで読んでいたらかなり驚いただろうな~。 いろんなタイプの衝撃的なミステリ-を知ってしまった後では、やはり物足りない感じがしてしまい残念。 でも、安楽死問題なんかは考えさせられますし、自動車教習所の嫌みな教官は「いたよいたよ…こういう教官!!」と共感しまくりでした(笑) ☆2014/12/07

MINA

22
今、改めて数十年ぶりに作者が評価されてるのか分かる気がした。前作『模倣の殺意』は40年ぶりだし。叙述トリックがそれぞれ見事な短編集。言葉遣い等古さを感じさせるところは多々あるけれど、“「いつ」起こったか”と時間を巧みにミスリードされる。短編のいくつかは、プロローグとエピローグを何度も読み返えしては衝撃の連続だった。動機はどれも男女関係でワンパターンに思えたけど、<濁った殺意>は安楽死の様相も絡んで読後少し考えさせられた。何より、警察の影が薄く身内等、民間人が探偵役なのが面白い。皆、推理上手いなぁと思ったw2014/02/07

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