光文社文庫
東京ポロロッカ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334766658
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

アマゾン川が逆流するポロロッカ現象が、多摩川で起こる!?怪しげな噂は、瞬く間に町々を呑み込んでいく。翻弄される工場の社長やシングルマザー、カフェの店主たち…。だけど、大切な人がそばにいる限り、私たちはそう簡単にくじけない!どこにでもいる人々のそこにしかない絆を、ふんわりとあたたかな筆致で描く。穏やかな感動が胸に沁みる連作小説。

著者等紹介

原宏一[ハラコウイチ]
1954年長野県生まれ。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、’97年『かつどん協議会』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

92
★★★☆☆21062【東京ポロロッカ (原 宏一さん)】ポロロッカって何?アマゾン川で雨季と大潮(潮の干満)などが関係して発生する潮津波現象の事。川が大逆流する際の爆音からポロロッカ(あちらの言葉で大爆音の意味)とのこと。本作品、そんなポロロッカ現象が多摩川で発生するという噂が...そんな噂を聞いた人達それぞれの話です。原さん作品なので災害パニック小説ってことはないとは思ってましたが、こんなにも人の心をググッと描いた作品だとは、このモチーフからは想像出来ませんでした。何かを考えさせられる作品でした。2021/07/04

ぶんこ

57
ポロロッカという名前を初めて知りました。 以前テレビで見た事を思い出しましたが、あんな大逆流が多摩川で起こったらと思うと、怖くて私も逃げ出す算段をしたかも。(以前大田区の多摩川近くに住んでいたので) 不謹慎ながら、東日本大震災の後に読んだので、5メートルなら火災が起きなければ大丈夫かなと考えていました。 今までは噂に左右される事はありませんでしたが、自己責任として災害に備えるのは大切と思っているので、柴口プランニングの話に共感しました。 噂は噂として、上手に利用した人々もいるのが面白かったです。2015/10/12

mr.lupin

38
アマゾン川が逆流するポロロッカ現象が、東京の多摩川で起こる?そんな怪しげな噂は、瞬く間に町々を呑み込んでいく。翻弄される工場の社長や、シングルマザー、カフェの店主たち…の七編からなる連作短編集。どの話もイロイロな人間模様を、観ることができてメッチャ楽しむ事ができた。また、どの話も読後感がとても良いかな。しかし噂と言うのは怖いな。⭐⭐⭐⭐⭐2024/02/24

しょーくん@本棚再編中

38
★★★★★★☆☆☆☆多摩川でポロロッカ(大逆流)が起きるという噂を巡る7話の連作短編。親子・夫婦・恋人同士・会社の同僚など、様々な形で噂に接しながら、それぞれの絆を確かめ、そして深めていく、良い話でした。原さんの設定は、現実ではなかなか起こりそうにないことでも、本当に起こりそうに思えてくるので、不思議ですね。2014/01/08

Walhalla

34
ポロロッカとは、アマゾン川などで発生する大規模な逆流現象のことだそうです。潮の干満差によって引き起こされる大自然の脅威ですね。それが多摩川で発生するという噂に混乱する人々を描いた作品でした。全7話の連作短編集ですが、ひとつの噂話でここまで引っ張れるのは、さすが原宏一さんらしいですよね。根も葉もあったりなかったりするような噂に右往左往しながらも、これをきっかけに人と人との絆に改めて気付くことができて、先の明るさを期待できる内容でした。2022/05/10

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