内容説明
吉原にある老舗妓楼「千惷楼」で人気の女郎が客と心中した。知らせを受けた吉原裏同心の神守幹次郎と会所の番方・仙右衛門は、その死に方に疑いを抱く。真相を究明せんと探索する二人だったが、その前には常に大きな影がつきまとう。そして、吉原自体の存在を脅かす危機が訪れる。幹次郎、そして吉原の運命は―。快進撃の人気シリーズ、一気読み必至の第十九弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。大学卒業後、闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計4000万部突破の快挙を成し遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
111
シリーズ19巻目は、吉原の中での無理心中があり、それが波及する事件となりますが、それとは別にかむろがかどわかされる事件もあって、ということで決着がいつものとは異なるケースもありました。お上からの指示で手を引けということで若干消化不良気味の部分もあります。たまにはいいのでしょう。2017/12/03
冴子
52
シリーズ初の解決できない事件でした。こうだったのかな、という推理がなければ、読んでる方もモヤモヤが残ったところ。でも吉原の裏にも確か実力者の幕閣がいたんじゃなかったっけ? 最近出始めた桑平市松さん、いいね。2018/09/18
藤枝梅安
42
シリーズ19作目。廓で女郎が客と心中した。しかし実は心中に見せかけた殺しの疑いを抱いた幹次郎と仙右衛門が探索を始める。最近この作家はペースをやや落として丁寧に書き始めたのだろうか。この1冊は丹念な仕上がりを見せていると思う。事件探索の途中で、幕府上部からの圧力がかかり探索中止という、現代の警察物で頻繁に出てくる終わり方がこのシリーズではかえって新鮮だ。紫光太夫の活躍は付け足しという感じがしたのが残念。2013/12/08
kinupon
40
いつもながら、ハラハラドキドキさせますね。吉原間一髪の危機でした。2020/12/27
とし
37
吉原裏同心も19巻 何時ものことながら一気読み、何故か解らないが、物語全体の文章が読みやすく引き込まれる。何時もは吉原で解決する事件が幕閣からの権力により握り潰されるが、黒幕であろう旗本六千七百石 水城丹後守将監を暗殺した事で解決をみるが、最後に吉原裏同心、神森幹次郎に戦いを挑んだ怪しげな白狐6人もちろん破れるが、さらなる黒幕が居るのか副題の「未決」が気になる。次回20巻を期待。2013/10/24
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