内容説明
第二次世界大戦中の大阪、在日コリアン二世の少年は、暴力の権化のような父、働き者の母、優しく内向的な姉、小さな妹に囲まれて育つ。疎開先の村でも、空襲で焼け跡となった街でも、復興してゆく繁華街でも、その激動と激情の日々は変わることがなかった!忌まわしき非日常と愛しき日常生活が背中合わせの時代に、少年が青年へと成長するまでを描き切った傑作長編小説!
著者等紹介
梁石日[ヤンソギル]
1936年大阪市生まれ。デビュー作『タクシー狂躁曲』は「月はどっちに出ている」として映画化。『血と骨』で第十一回山本周五郎賞を受賞し、ビートたけし主演で映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
007
15
日本で生まれ育った在日の青年の半生を描いた作品。かなりすざましい親父と献身的な母親と姉と。そして仲間。ただ凄いなぁという感想。2015/05/24
ちろちゃん☆チロくま
2
戦時中のお話。 戦後を力強く生き抜いたからこの本が生まれたのだろうな。2014/01/11
すうさん
1
読み進んでいくと「血と骨」の一部自伝的な物語なのだとわかるが、ストーリーとしてはあまり面白くない。梁石日さんの在日朝鮮人の話は彼の大切なテーマで、根無し草だったり、ゆがんだ愛情だったり孤独だったりするのは感じることができるのだが、物語の展開は早いのだが全体がぼやけてしまって、テーマや言いたいことがよくわからなかった。よく出てくる彼の母の泥にまみれても必死に生きている姿だけが印象に残る本だった。でも文字ばかりの重たい本を、なぜだか一気に読み切ってしまう。梁石日はすごい作家だ。2021/05/08
やぶチャン
1
『血と骨』と殆どかぶってたが一気に読んでしまいました★4.22015/05/05
mun54
1
以前に読んだ、血と骨とほぼ一緒の内容で、新鮮さに欠ける。2013/10/22