内容説明
四十二歳の有馬仙太郎は、製薬会社の営業マン。別れた妻に払う養育費の捻出に四苦八苦していた。ある晩、浅草での接待の後、観音裏の一杯呑み屋・金魚に立ち寄った。その店で、仙太郎は不思議な体験をする。便所を出ると、カウンターには若かりし日の父親が―。過去と現在を行き来し、仙太郎は競馬で一攫千金を狙う!疲弊したサラリーマンの鬱憤を晴らす爽快作。文庫書下ろし。
著者等紹介
鳴海章[ナルミショウ]
1958年北海道生まれ。日本大学法学部卒。PR会社を経て、’91年に『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。航空サスペンスで名を馳せ、その後、意欲的に作品を発表し新境地を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tu-ka
27
主人公は製薬会社の営業マン。離婚した妻への養育費の支払いもままならない。仕事ではMRという職種柄か、接待に次ぐ接待攻勢。描写が生々しく強烈で読む分には面白いのだけど、これが実話に基づくものだとすると、MRの世界というのはすさまじいなぁ。サラリーマンの悲哀を感じさせるお仕事小説のようでありながら、タイムトラベルの要素を取り入れおり、人生の大逆転を狙うストーリー展開はある意味爽快。2013/06/26
酔拳2
25
タイトルがいいなあと思って手に取った、初めての作家さん。タイムスリップものなんだけど、舞台が浅草というのがいい。ただいろいろお下品な描写が多く、特にゲロ吐くとこがよう出てくるなーと思ったら、タイムスリップする時の伏線?なのね。必殺ブローバックはすごいよ。あと主人公の職業がMRなんだけど、それにする意味あんのかなーと思ったら、これも伏線あり、だった気がするけど、詳しくは忘れちった。2023/02/08
snow
6
大好きなタイムスリップもの。製薬会社の営業マンがふとした拍子に過去に戻り、若かりし父に会ったり、先輩の寿命を変えたり。あらすじ的には面白い部類なのだと思うが、あまりにもグロい表現が多すぎて、記憶に残ったのは気持ち悪いシーンだけ。この作家さんを読むことは、二度と無いと思う。2019/02/21
おだまん
6
色々な意味で面白かったー2013/07/07
とんぼ
4
5 爽快ではなかった。2015/04/22