内容説明
甲府城の金蔵から五十両を奪い逐電した本田多十朗を討つため、柴新九郎は黒川金山・奥之瀬に向かった。奥之瀬に辿り着くや、新九郎への討手が現れる。そして、衝撃の事実が判明した。密命は、勤番支配の奸計だったのだ。捕縛を免れた新九郎は、江戸に舞い戻り、勤番支配の謀略を暴く!自らの出生に煩悶し続けた外道・新九郎の「旅路の果て」は―。シリーズ堂々完結。文庫書下ろし長編時代小説。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京生まれ。’83年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。’88年『絆』で日本推理作家協会賞、’90年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あかんべ
3
こんな男の最後は、きっと華々しく死んでいくと思っていたのに、あれ?なぁんだという思い。剣は捨てられない、というか捨てたら何にも取り柄があると思えない新九朗。木崎伝兵衛の元で秋津ともども夫婦養子となり道場を継ぐ道しかないような?なんか平凡でらしくない。2012/06/14
matsu0310
1
☆☆なんだよ無難に終わらせりゃ良いと思ってんのか!である。底の浅さにがっかり2012/06/02
犀門
0
#159★★★★★ついに新九郎外道剣が完結した。いやいや、実に読み応えがあって面白かった。あれほど外道を貫いていたのに、とある展開から甲府勤番を命じられた折りにも何の迷いもなくこれを受けた新九郎。この流れへの布石が秀逸だったな。甲府では飼い殺しにされながらも、懲りなく忍び寄る刺客とその裏に潜む陰謀を的確に暴く。シリーズの後半から結末までに垣間見せてくれた人間的な魅力にも惚れてしまったかな。2013/11/05
eyb322
0
1~7巻までは読むのも苦しかった、外道の柴新九郎が全く違う形で戻ってくるとは。 2013/02/17
ササ
0
まさか心がほっこりするような、そんな終わり方とは想像できなかった。誰もが新九郎に惹かれてしまう。確かに読んだ自分もそうであった。2022/11/12