出版社内容情報
神戸三宮で浅見光彦がヤクザの二人組から救った女性が突然姿を消した。その夜、浅見と一緒にいた取材相手の元船長・松村が死体で発見され、浅見は警察に疑われる。一方、芦屋では海運会社会長の豪邸で2名が相次いで殺され、浅見は会長の孫娘・亜希に救いを求められた。
内容説明
神戸三宮で浅見光彦がヤクザの二人組から救った女性は、「赤い寺白い犬」と書かれた紙片を残して突然姿を消した。その夜、浅見と一緒にいた取材相手の元船長・松村が死体で発見され、アリバイのない浅見は警察に疑われる。一方、芦屋では海運会社会長の豪邸を訪ねた画廊の社員二人が相次いで殺され―。会長の孫娘・亜希に救いを求められた浅見は真相に迫れるか。長編推理小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
48
浅見光彦シリーズ第34弾。兵庫県神戸市を取材中の光彦は、郷土史研究家の元船長と意気投合したのだが、翌日彼が死体で見つかり、光彦は殺人容疑をかけられてしまう。やっとの兵庫という事で期待も高かったのでしょうが、まとまりが悪く感じて仕舞います。内田氏の印象なのでしょうが、神戸駅から六甲山まで、20もの観光地に触れているものの、独特の雰囲気が全く伝わってこなくて寂しくさえ思いました。パン屋も出てこない。反対に震災前の懐かしさはある。推理するべき謎も無くて光彦自体も、いつもの様な真相解明の切れのある感が薄く感じる。2015/07/16
しんた
11
久しぶりに読み応えのある作品だった。新神戸駅の裏にこんなドラマがあるなんて。震災前の作品を震災の日に読み終える運命を感じた。2017/01/17
su☆ma
5
★3(図) お久しぶりの浅見さん。浅見シリーズもやっていた2時間ドラマ枠がなくなるという寂しいニュースを聞いて会いたくなって、神戸に行ってきました(違)。携帯より前、ショルダーフォンが登場する時代の話。自動車電話も時代を感じる。やっぱり浅見さんの身元がバレて刑事たちがおたおたしていく様子が一番好き。いやー芦屋の豪邸はケタが違いますなぁ、本物の令嬢がいらっしゃった。五千万なら買うわなんて、若い娘が画廊の人に言えるなんて普通じゃない。でも、何だかもやもやする終わりだったなぁ。2019/02/16
やっち
5
いただいた本で初内田作品でした。ドラマ化されてるシリーズものなので、読みながら頭の中で俳優さんがセリフを言ってるような感覚になりました。小説と言うより台本を読んでるような感じがしました。2013/10/09
Kiyoshi Utsugi
3
神戸市、芦屋市を舞台とする浅見光彦シリーズの一つです。 一の谷の合戦で有名な鵯越に取材に向かった浅見光彦。 その浅見光彦を案内したのが外国航路の船長を引退したばかりの松村明男ですが、その夜に死体となって発見されるところから事件が始まります。 その松村が以前に務めていた海運会社の会長のところに尾形光琳の屏風を引き取りに来た二人組も行方不明になってしまいます。 これらの事件に繫がりがあるのかどうか、浅見光彦の推理が冴え渡るというものです。 面白かったので、またまた一気読みとなりました。2019/06/27