内容説明
七名所旅行社が主催するギリシア「神殿巡り」の団体旅行中に、新婚の若妻が変死体で発見された。この旅行企画では過去にも若い女性が失踪、一年後に死体で発見されている。娘の死の真相究明を依頼されたファルコは、例によってヘレナをともない、現地へとおもむく。―オリュンピア、コリントス、デルポイ、アテナイ…新妻を奪われた夫は「神託」によって犯人に迫ろうと奔走するが、やがて彼もまた行方不明となる。
著者等紹介
デイヴィス,リンゼイ[デイヴィス,リンゼイ][Davis,Lindsey]
1949年生まれ。オックスフォード大学卒業後、公務員から作家に。ファルコ・シリーズは、つねに英米のベストセラー・リストに名を連ねる
矢沢聖子[ヤザワセイコ]
津田塾大学学芸部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鐵太郎
10
さて、死んだ女性はその若妻だけではない。三年前にも若い娘がギリシャ旅行で死んだらしい。何か謎があるのではないか。かくして、ギリシャを舞台にファルコの捜査が始まります。さいごのどんでん返しは、おどろおどろしい割にはミステリとして物足りないところはあったけど、デイヴィスの描写がお見事。古代世界の七不思議の一つオリュンピアのゼウス像とか、いまは亡き古代のモニュメントをバーチャルに見学する楽しみが味わえました。なるほど、こんな歴史ミステリも楽しいね。2009/09/05
shou
3
古代ローマの時代感を出しつつ、今風のキャラクターで魅せるこのミステリー・シリーズ、好きなのだけどなかなか読むのが大変。ヘレナは相変わらず魅力的なものの、ファルコの方は初期のスリリングさがなくなってしまって、最近は古代世界周遊の旅の引率者と化しているのが残念。2013/07/08
中島直人
1
(図書館)読了。ページ数を感じさせない。面白い。2021/12/02
うしちゃん
0
アテナイの最後の晩がプロプスの宴会だとは。大きなアンフォラが出た時点でこの落ちは大体予想がついていたのですが、やっぱりこうくるかという予定調和。ところで、三ノ宮のジュンク堂でファルコシリーズが突然すべて撤去されました。何ちゅうことすんねん、訴えるぞ!テルマエロマエといっしょに平積みにせいっ!2012/04/19
おおやなぎまさひこ
0
大好きだけど読むのが面倒で、いつも数ヶ月放置しては読んで、また続きを買ってしまうしまうシリーズ。今回のラストはまた斬新な・・・! 私のような読者が実は多いのを知ってて、次こそは出たらすぐに手を取らないわけにはいかないだろうよってことなんでしょうか。すごいぜ、リンゼイさん! 早くファルコたちの可愛い2人のむちゅめたちやご家族たちに再会したいです。2009/12/24