内容説明
優秀な二重スパイとして10年の歳月を過ごしたマンディとサーシャ。しかしついにベルリンの壁が崩壊し、大きな時代の流れのなかで断ち切られるように、二人は別れを迎える。時はながれ、平和な生活を送るマンディの前に再びサーシャが現れる。時代を動かす大きな力は、またも二人を巻き込もうとしていた。スパイ小説の名匠、ル・カレが「9・11」以後のテロに対する戦いと友情を描いた傑作エンターテインメント。
著者等紹介
カレ,ジョン・ル[カレ,ジョンル][Carr´e,John Le]
1931年イギリス生まれ。オックスフォード大学卒。外務省書記官となり、英国情報部にも在籍。在任中より作家活動を始め、『寒い国から帰ってきたスパイ』で世界的な評価を得る。スマイリー・シリーズなどでその地位は不動のものに。アメリカ探偵作家クラブ賞巨匠賞、イギリス推理作家協会賞ダイヤモンド・ダガー賞などを受賞
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生まれ。1998年に『ヒーロー・インタヴューズ』(朝日新聞社)で翻訳家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紅はこべ
17
パキスタンで生まれ育ったせいか、人種にも宗教にも差別意識のない、心優しい、中流階級出身の、そこそこの知識人。ル・カレ好みの主人公のテッド・マンディ。確たる主張を持たず、周りに流されやすいのが欠点とは言えるが。謎の人物ドミトリーのは胡散臭いが、主張はごくまともだ。ル・カレのアメリカへの不信感は深い。2015/06/12
鐵太郎
10
年月を経て、イラクに対するアメリカの宣戦布告とそれに盲従したイギリス、さらに9.11を経て起きた湾岸戦争。結婚し、離婚し、語学学校を経営し、相棒に逃げられて貧窮するマンディ。さまざまな風雪は彼をどう変えたのか。運命の変遷ののち、再び出会ったサーシャと彼は、一体どうなっていくのか。若き政治青年たちは、数十年の時の中で一体どのような最期を迎えたのか。 ル・カレのたたみかけるような文章と、切れのいい現代型を主体にした翻訳文。数奇な歴史を送った男たちとその奇妙な友情を上下二巻に余すところなく描き出しています。2010/07/16
owl&shepherd
5
約50年にわたるテッドとサーシャの系譜。シニカルな見方をすれば、東西にわかれた「絶対不変の友」がもたらしたのは、災厄と汚辱。その時期が早かったか遅かったかの違いだけ。 そこには「911」を経たアメリカの影が。ハイデルベルクのフレームアップは、イラクの「大量破壊兵器」へのあてこすりかもしれないが、「それなら、あなたのお国の二枚舌外交は?」といいたくもなる。2016/12/03
テキィ
5
なるほど、人の魂に火をつける本だなと。2011/10/15
haikairoujin
4
スパイ小説というジャンルのものは初めて読む。どこに焦点を合わせていいのかよくわからなくて、初めのうちは戸惑っていた。しかし強引に読み進めて、なにがなんだかよくわからないままに読了してみると、物語の熱さがしわっと来た。良い物語だった。ほんと! 2012/04/10
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