光文社文庫
紫式部物語〈下〉―その恋と生涯

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334761561
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

―夫宣孝に先立たれ、失意の日々を送るなか、思わぬ知らせが父為時からもたらされた。なんと、中宮彰子の教師として宮中に出仕せよ、というのだ。左大臣藤原道長の命であった。少女の頃から夢に見てきた宮仕え。『源氏物語』の世界が、いま現実のものに…。―不世出の天才女流作家の愛と苦悩の生涯…千年余の時空を超え、ここに蘇る。ベストセラー大河小説、待望の文庫化。全世界10カ国語で翻訳・刊行。

目次

墨染めに霞む空
薄きとも見ず
唐竹
雲の上
暗きより
おだえの水
清少納言
女郎花
雪の下草
桜狩り〔ほか〕

著者等紹介

ダルビー,ライザ[ダルビー,ライザ][Dalby,Liza]
1950年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。16歳のときに『源氏物語』に出会い、日本文化に深い関心を持つ。同年秋、初来日。佐賀県に1年間滞在。1976年、「芸者制度」をテーマにした博士論文執筆のため、再来日。京都先斗町で源氏名「市菊」として、芸者の生活を実体験。三味線、小唄もこなした。1978年帰国後、スタンフォード大学大学院で博士号取得。その後、シカゴ大学で教鞭をとる。カリフォルニア州バークレイ在住

岡田好恵[オカダヨシエ]
1950年生まれ。青山学院大学フランス文学科卒。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Apollo

3
夫を亡くし、中宮彰子のもとで宮仕えすることになった紫式部だが、宮中暮らしとかその中のねちっこい人間関係とかほぼ予想どおり。そうした人間観察と、源氏物語をどう終わらせていこうとするのかの過程が並行して進んでいく。人生の後半で、世を捨てたようにひっそりと暮らした彼女の心持ちが少し分かる気がする。そもそもが、書きたいときに文字を綴り、こころに浮かんだままの歌を詠みたい、文学の人だもの。2024/08/11

Noelle

3
夫の死後、中宮彰子の元へ出仕しつつ源氏物語を書き紡ぐ紫式部。友の出家や宮仕えの同輩たちとの交流、軋轢なども経験した上で、紫の上、光源氏の死を用意する展開。宇治十帖を書き終えたことは紫式部の心を安寧にしたのだろうか。式部の出家後、出仕し堅実な女房生活を送る娘賢子によるプロローグの手紙と対応するエピローグで、賢子は母の残したものを娘に託すという。その遺した草稿「稲妻」は読者が「夢の浮橋」で放り出されたように感じていた浮舟のその後を描いたもの。とても納得な著者による最終章。素晴らしい幕切れの物語であった。 2016/11/06

sattin

3
時間がかかったけど、面白かった。紫式部までいくと、古くてあまり知識もないけれど、具体的に物語に立ち上げてもらうと、当時の文化が分かりやすくて馴染みやすい。これ書いたのがアメリカの研究者だっていうのが驚くなあ、本当に造詣が深いです。2012/11/11

yuzi

1
紫式部を主人公にした物語・下巻。うむ。上巻の明國あたりが一番楽しかったな。下巻は宮中に上がって女房働きをする話がほとんどですが、これが大変冗長でつまらなく感じてしまった。ここが楽しく感じる人もいるんだろうな、とは思うのですが。すごいつまんない時代だったんだな、と思ってしまった。女性だらけの職場きつそう。そして男女の関係が現代と違い過ぎて共感できないのもあるのか?職場のセクハラがひどすぎる。性犯罪だよ気持ち悪い。終章も納得いかない。でも紫式部が書きそうな物語ではあるかも。うむ。2024/04/03

Riko

1
図書館で借りた2021/08/04

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