内容説明
―24時間いっさい嘘はつかないと約束させられた男の、その結末は…「正直トマス」、不運はどこまでもついてまわる。1番にはけっしてなれない。それが彼の人生だった。とことん屈折した男の悲喜劇をシニカルに描く「次点の男」。―粗にして野であり、卑でもあるデブ警視ダルジール&パスコー、旋盤工あがりの黒人探偵シックススミスものなど13編を収録。本シリーズの掉尾を飾る、イギリスミステリー界の鬼才ヒルの傑作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しい太
5
レジナルド・ヒル作品はダルジール警視ものも含めて多分全く読んでないので、この収録作で初めて警視が「傍若無人の巨漢」と知って笑ってしまった。英国作家の探偵役刑事、そういうの多くない? 黒人探偵シックススミスの作品の方がイギリス的ユーモアに溢れていて好みだけど、ノンシリーズも含めて殆ど全部ひねりが利いてて面白く読めた。難点は今さらレジナルド・ヒル作品を読んでみたいと思っても電書も無いし多くが絶版なので相当苦労するということ……。2025/03/10
アン
5
ユーモアいっぱい、でもシニカルな短編集。『見知らぬバスの乗客』が好み。2016/07/27
SEI
4
光文社刊、ミステリ短編巧者を一冊ずつ取り上げたシリーズ。そのトリが本書、レジナルド・ヒルである。 私は初ヒル当書だったので他の作がどうかは知らないが、収録されているものに限って言えばそこそこ面白いといったところ。よく見る類いのサスペンス物もあり、お手本のような捻りを見せることもあれば、表題作みたいな変な話を書くこともあり。 短編が好きなら読んで損はない。 ベストは正直トマスか次点の男。2017/11/08
himehikage
2
作者を追悼しながら読む。たくさんの素晴らしい作品をありがとう。2012/02/11
オイコラ
1
シックススミスものをもっと読んでみたくなった。いかにも「オチがあるぞ」って感じのものもあって、なんかあともうちょっと、という印象だけど、おもしろい。2014/09/29