感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のざきち
13
EQは優れたアンソロジストでもあった。「クイーンの定員」自体は、EQが選んだ真に読むべき各時代の短編ミステリ集のリストなのですが、その「定員」に選出された栄誉ある作品集の中から更に厳選された短編が、本書を含め全4巻に収められています。本書の期間は「黎明期」から「ドイルの十年」までですが、ポー「盗まれた手紙」やドイル「赤毛連盟」コリンズ「人を呪わば」は創元推理文庫の「世界推理短編傑作集1」にも収録されているので、やはりこの時代の代表作という評価になるんでしょうね。2022/04/16
spica015
2
名作からこれがミステリ?と思えるものまで色々なタイプの作品が収録。既読だったが「人を呪わば」と「赤毛連盟」が普通に面白かった。「舞姫」「サミー・スロケットの失踪」も良かった。主に20世紀初頭までの作品が収められているが、この当時のミステリを今読むと少し物足りなさを感じる。逆にスティーブンスンのような直球ミステリではない作品の方が気になった。『新アラビア夜話』読んでみたい。2013/05/04
ぼくねこ
1
ミステリという一大ジャンルの礎を築いた歴史的にも価値ある作品が収められていると同時に、エラリー・クイーンの卓抜したアンソロジストとしての手腕も堪能できる名作短編集。本書を通して、新しいミステリとの出逢いもあり、海外ミステリファンなら必ず読んでおきたい一作。2019/08/06