出版社内容情報
世界中で愛されるスイスの児童書。小学校中学年以上。挿絵も多数。
内容説明
両親を亡くしたハイジは、アルプスの山小屋で暮らす祖父のもとに預けられる。月の光が差す干し草の寝床、山羊たちとの触れ合いなど、山の生活を満喫するハイジだったが、ある日、足の不自由な令嬢の遊び相手を務めるため、下山して都会の裕福な家に住み込むことに…。挿絵多数、完訳版。
著者等紹介
シュピリ,ヨハンナ[シュピリ,ヨハンナ] [Spyri,Johanna]
1827‐1901。スイスの作家。チューリヒ近郊の小村で、医者である父と宗教詩人である母の間に生まれ、高い教育を受ける。弁護士と結婚、出産後はうつにも苦しむが、社交界にも出入りするようになり、1871年に作家としてデビュー。多くの作品を残した一方、女学校の理事を務めるなど女子教育にも貢献した。代表作『アルプスの少女ハイジ』は前半部『ハイジの修業時代と遍歴時代』が1880年に、後半部『ハイジは習ったことを役立てる』がその翌年に発表された。その後『ハイジ』は50以上の言語に翻訳され、5000万部以上売れている世界的ベストセラーとなった
遠山明子[トオヤマアキコ]
1956年神奈川県生まれ。上智大学大学院でドイツ文学を専攻。ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
137
友人のすすめで。よく知っている内容を改めて読み直している感覚に驚いた。子供の頃からハイジがとてもなじみ深いものであったかを実感。大人達はハイジをそばにいて欲しがる。そうでないのは、意地悪な人だけ。だからハイジの周りには善意が集まる。いいお話。すこし引っかかる。子供の頃も引っかかっていた。私はミルクが本当に嫌いなのだ。だからヤギのお乳が大切な栄養源であるここに暮らさなくちゃならないのはつらいなと最初に思ってしまう。そして、子供は愛すべき存在でなくても愛されるべきだと思う。大人の目線を感じてしまうのかな。2021/10/14
NAO
73
『アルプスの少女ハイジ』の新訳、完訳本。ハイジの話は、叔母の勝手な考えでアルムへ、またフランクフルトへと住いを変えられ、ホームシックになってアルムに戻るまでの第一部と、アルムに戻ったハイジがいかに周囲の人々を感化していったかを描いた第二部からなっている。ゲーテの作品に影響を受けて第一部は『ハイジの修行時代と遍歴時代』と名付けられており、作者がこの作品を教養小説として考えていたことがわかる。クララのおばあさんの言葉、それによって救われたハイジがおばあさんの言葉を伝えることで、アルムのおじいさんや⇒2021/10/08
アナーキー靴下
64
映画『マッド・ハイジ』を観たくて(都合つかず観られずじまいになりそうだが)まずは原点をと読む。600Pもの長編だがあっという間。この読みやすさは児童文学だからだけでなく、情景が浮かぶ過不足ない筆致(訳のおかげでもあろう)に加え、「何もかもいずれよくなる」その時を一緒に待ちたい、居合わせたいとハイジを見守るうち、いつの間にか「また元気に生きていこうという気持ちになれる」癒やしの物語だからだろう。巻末解説で気付いたが、アニメでも車椅子を壊したのはペーターと勘違いしていた。色々記憶が混ざってしまっているようだ。2023/08/11
優希
49
再読です。ハイジの純粋さに惹かれました。天真爛漫で賢い女の子、それがハイジなんですよね。見ていると元気が出ます。クララもハイジの純粋さに救われ、元気になったのだと思います。スイスの美しい自然と可愛らしい文学が印象的でした。ちなみにヤギが「ユキちゃん」というのに親近感を持っています。2024/03/22
優希
49
面白かったです。ハイジが健気で可愛かったです。クララとの関係もほっこりしました。アニメで観ていましたが、改めて感動です。童心に戻った気分です。2023/05/03
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