出版社内容情報
真実を見抜くジッドの洞察力と20世紀の良心と言われた知的誠実さは、その後の歴史が証明したように一読の価値がある。
内容説明
平等な社会に思いを馳せ、共産主義に傾倒していた20世紀前半の知識人たち。ジッドもまた壮大な実験場となったソ連を嬉々として訪れたものの、旅行客向けに案内される綺麗な施設の裏には…作家は透徹した目で、服従と順応を強いる体制、人々の貧しさ、官僚の欺瞞を看破していく。
目次
ソヴィエト旅行記(演説 マクシム・ゴーリキーの葬儀に際し、モスクワ赤の広場にて;演説 モスクワの学生たちに;演説 レニングラードの文学者たちに;反宗教闘争;オストロフスキー ほか)
ソヴィエト旅行記修正(同行者たち;旅の手帳から;手紙と証言)
著者等紹介
ジッド,アンドレ[ジッド,アンドレ] [Gide,Andr´e]
1869‐1951。フランスの小説家。法学者の父と、富豪の娘である母との間に生まれる。大学には進学せずに文学に専念し、ヴァレリー、マラルメ、ワイルドらと友人となり、1895年には従姉マドレーヌと結婚。この恋愛と結婚生活は1909年の『狭き門』の題材となったが、自身は同性愛者であると後に告白している。1947年、ノーベル文学賞受賞
國分俊宏[コクブトシヒロ]
1967年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。パリ第3大学博士課程修了(文学博士)。青山学院大学国際政治経済学部教授。フランス文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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