出版社内容情報
古代ギリシャの哲学者アリストテレスの代表作。「人としての生き方」を徹底して考えた倫理学の書であり、幸福を主題としている。
内容説明
自分のまっとうな努力で得た徳のみが人の真の価値と真の幸福の両方をきめる。そして徳の持続的な活動がなければ人は幸福ではない、と考えたアリストテレス。上巻では幸福とは何かを定義し、勇気と節制、正義、また気前の良さ、志の高さなど、人柄の徳について考察する。
目次
第1巻 幸福とは何か―はじまりの考察(行為の目的の系列から善さについて考える;最高の目的としての幸福は政治学と倫理学によって研究される ほか)
第2巻 人柄の徳の総論(人柄の徳は、人が育つ過程における行為習慣の問題である;倫理学は自分が善き人になるためのものである ほか)
第3巻 徳の観点からみた行為の構造、および勇気と節制の徳(徳を考えるために自発的な行為を考える;ただ単に自発的なだけではない、選択に基づいた行為 ほか)
第4巻 いくつかの人柄の徳の説明(お金や物品のからむ人間関係における中間性としての気前良さ;大事業への出費を惜しまない中間性としての物惜しみのなさ ほか)
第5巻 正義について(対人関係において発揮される徳を総称して「正義の徳」ということがあること;対人関係における徳としての全体的正義と、ほかの徳と区別される部分的正義 ほか)
著者等紹介
アリストテレス[アリストテレス]
384‐322B.C.。古代ギリシャを代表する哲学者。ギリシャ北部のスタゲイラに生まれ、17歳ころアテナイのプラトンの学園アカデメイアに入学、20年間研究生活を送る。プラトンの死後、小アジアなどでの遍歴時代を経て、50歳近くでアレクサンドロス王の庇護のもとでアテナイに学園リュケイオンを創設し、学頭として研究と教育に没頭した。かれの著作は講義ノートが大部分であり、内容別に整理され、学問方法論、理論学の『形而上学』『魂について』、実践学の『ニコマコス倫理学』『政治学』、制作学の『詩学』などがある
渡辺邦夫[ワタナベクニオ]
1954年生まれ。茨城大学人文学部教授。博士(学術)。東京大学大学院比較文学比較文化専門課程博士課程単位取得退学。古代ギリシャ哲学専攻
立花幸司[タチバナコウジ]
1979年生まれ。熊本大学文学部准教授、ジョージタウン大学メディカルセンター国際連携研究員。東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程修了、博士(学術)。哲学・倫理学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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molysk
かわうそ
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