内容説明
謎の暗号文を苦心のすえ解読したリーデンブロック教授と甥の助手アクセル。二人は寡黙なガイド、ハンスとともに地球の中心へと旅に出た。そしてそこで三人が目にしたのは…。前人未到の地底世界を驚異的な想像力で自在に活写したヴェルヌの最高傑作を、圧倒的な臨場感あふれる新訳で。
著者等紹介
ヴェルヌ,ジュール[ヴェルヌ,ジュール] [Verne,Jules]
1828‐1905。フランスの小説家。「空想科学小説の父」といわれる。ナント市のフェドー島で弁護士の長男として生まれる。一連の空想科学小説を生み出す
高野優[タカノユウ]
フランス語翻訳家。高野優フランス語翻訳教室主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まふ
112
中世の大学者サクヌッセンムの秘密文書の解読に成功したドイツの地質学者リーデンブロック教授は、甥のアクセルと漁師ハンスとともに、アイスランドのスネッフェル活火山の火口から地球の中心部目指して大探検を敢行する。どんどん潜り込むと突然海が開ける。まるで地上の海のようだが動植物は古生代、中生代のものであり、地球の中心部は高熱のはずなのに涼しい。さらに地球の中心をめざすが火山活動の溶岩の穴に入り込みそこから地上に噴き出されて地底旅行は終了する。ちょっと中だるみ気味だったが全体としては楽しく読めた。G1000。2023/07/08
扉のこちら側
99
2016年366冊め。【181/G1000】ヴェルヌがこの作品を書いた1860年代時点でも、地球空洞説は否定されていた。そこに着目したのだろうか、一流科学者なのに猪突猛進型のおじさんと甥のアクセル、ガイドのハンスが地球中心の旅に出る設定にしたのがおもしろい。作中でアクセルが見るタイム・スリップ的な夢の描写が面白い。高さ9~12メートルのきのこの森も童話的で行ってみたくなる。2016/05/29
優希
81
面白かったです。謎の暗号文から地球中心の旅に出るという発想が凄いなと。今まで前人未到だった世界を驚異的想像力で映し出された物語だと思いました。読み継がれる古典というのも納得です。2019/09/03
sin
71
ハピ・バースデイ「SFの祖:ジュール・ヴェルヌ」誕生の前日に無事帰還しました。訳者はこの作品を空想と科学で分析しタイムトラベルであるとの興味深い結論に至っておりその上でSFであるとの意味づけをなされるのですが理論的に分析するあまり大切なものを見失っておられます。そうセンスオブワンダー!後に米で提唱されたこのSFマインドが150年も前のこの作品には横溢しています。即SF!◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/3348782014/02/07
セウテス
63
〔再読〕ある暗号を解読したことから、リーデンブロック教授と甥で助手のアクセルは、寡黙かつ冷静沈着なガイドのハンスを伴い、地球の中を探る旅へと出かける。地球空洞説は、現実の世界では既にありえないと考えられていたのに、あくまでSFの世界で見事に作り上げた作品。3人のキャラクターの兼ね合いや、会話の面白さに楽しんでしまいますが、ちょいちょい出てくる地質学や地理の知識も読み処である。私は本作を読んでいると、サイボーグ009を思い出します。現在では突っ込み所満載ではあるが、色んな作品の元になった偉大な物語だと思う。2018/05/05
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