内容説明
お金を盗んだ美少年バジーニが、同級生に罰としていじめられている。傍観していたテルレスは、ある日突然、性的衝動に襲われる…。寄宿学校を舞台に、言葉ではうまく表わしきれない思春期の少年たちの、心理と意識の揺れを描いた、『特性のない男』ムージルの処女作。
著者等紹介
ムージル,ローベルト[ムージル,ローベルト][Musil,Robert]
1880‐1942。オーストリアに生まれる。親の希望で士官になるつもりだったが、エンジニアになり、シュトゥットガルト工科大学の助手時代に処女作『寄宿生テルレスの混乱』を書きはじめる。哲学や実験心理学などを勉強し、司書や編集者として働き、第一次大戦に召集された後、本格的な作家活動に入る。後半生は、生活に困窮しながらも、20世紀文学の記念碑と呼ばれている、未完の大作『特性のない男』の完成に精力を傾けた。亡命先のスイスで、脳卒中のため死去
丘沢静也[オカザワシズヤ]
1947年生まれ。首都大学東京教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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