目次
自己なるものをおれは歌う
おれにはアメリカの歌声が聴こえる
おれ自身の歌(抄)
おれは電熱の肉体を歌う(抄)
おれはルイジアナで一本の樫の木が生えているのを見た
オープンロードの歌(抄)
揺れやまぬゆりかごから
鷹の睦みあい
農家の図
ランナー
浅瀬をわたる騎兵隊
灰色にかすむ払暁の野営の光景
リラの花が先ごろ戸口に咲いて(抄)
おお船長!わが船長!
ふらりと出歩く子がいた
結局、わたしは
インドへの道(抄)
音も立てずじっとしている一匹の蜘蛛
さらば、わがうちなる空想の人よ!
Leaves of Grass(英文原典)
著者等紹介
ホイットマン,ウォルト[ホイットマン,ウォルト][Whitman,Walt]
1819‐1892。アメリカの詩人。ニューヨークのロングアイランドに生まれ、十代からジャーナリストとして活動したのち、詩人に転じる。1855年に発表した詩集『草の葉』を、生涯にわたって改訂、増幅させた。また、アメリカを賛美するとともに、民主主義も唱道し、評論『民主主義展望』を著わした。アメリカ現代詩の父と呼ぶにふさわしい存在
飯野友幸[イイノトモユキ]
1955年生まれ。上智大学文学部教授。アメリカ文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
51
ホイットマンはアメリカこそ最良の詩の題材と言っているがなんともかっこいい考えかたである。訳し方次第かもしれないが「俺にはアメリカの歌声が聞こえる」はいい響である。2016/01/13
Mijas
45
『草の葉』の抄訳版。原文、註、解説付きで、ホイットマンの作風の変化がわかりやすい。アメリカン・デモクラシーを彷彿させる自由詩。ホイットマンは「アメリカを賞賛するストリート系の詩人」「ディキンスンと対照的」との解説になるほどと思う。自由気ままに外に出て、自由な人間、自由な言論をモットーとした生き方が作風に表れ、明るく自信に満ち溢れている。南北戦争、リンカーンの暗殺といった出来事により、ホイットマンの作風も変化するものの、辞世の詩は”Good-bye My Fancy!” 楽天的な詩は読んでいて心地良い。2015/12/01
藤月はな(灯れ松明の火)
34
前期はアメリカ特有のフロンティア精神のある男らしい逞しさが率直に描かれた詩から後期はそれに幻視性を加えたような詩。詩を訳すると原文での音や綴りでの韻が台無しになるのですが、この本は原文もついているので英語での韻の踏み方も確認できるのが嬉しいです。同性愛や性的行為を率直に描写した詩も収録されているのが凄いです。2013/08/03
テツ
25
「I celebrate myself, and sing myself」俺は俺を祝福し、俺のことを歌う。アメリカという国やそこに暮らす人々のメンタリティ全てを肯定しようとは思わないけれど、ホイットマンのようにこうして自由と民主主義をエネルギーに満ち満ちた詩として外部に放出してしまえる(良い意味で)単純な強さには心底から憧れる。明るく強く無理のない自己肯定。ありとあらゆる出来事を丸ごと飲み込んだ上での人生賛歌。くだらない薄っぺらい自己啓発本を読むよりもずっと生きる力を得ることが出来る。2017/04/21
fseigojp
24
カタログ手法というのだそうだが 力強い作風 日本で言えば うーん、高村光太郎とか宮沢賢治の清々しさに似ているものがあると思う2016/09/01
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- 和書
- 金田一です。