光文社古典新訳文庫<br> 初恋

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光文社古典新訳文庫
初恋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 184p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334751029
  • NDC分類 983
  • Cコード C0197

内容説明

16歳の少年ウラジーミルは、年上の公爵令嬢ジナイーダに、一目で魅せられる。初めての恋にとまどいながらも、思いは燃え上がる。しかしある日、彼女が恋に落ちたことを知る。だが、いったい誰に?初恋の甘く切ないときめきが、主人公の回想で綴られる。作者自身がもっとも愛した傑作。

著者等紹介

トゥルゲーネフ,イワン・セルゲーエヴィチ[トゥルゲーネフ,イワンセルゲーエヴィチ][Тургенев,И.С.]
1818‐1883。ロシアの小説家・劇作家。深い教養と冷静な観察力で、ロシア社会が抱える問題をテーマに幾多の名作を書いた。若き日に無政府主義者バクーニンとの共同生活を経験し、50代ではフローベールやゾラと交際するなど、ロシアとヨーロッパの作家、思想家との交流を通じ、両者の懸け橋となった

沼野恭子[ヌマノキョウコ]
ロシア文学研究家、翻訳家。東京外国語大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月讀命

107
滅多に小説を読まない私が久々に読んでみたロシアの小説。新訳の新しさ、活字の大きさとこの薄さで手に取ってみた。序盤は、小悪魔的な女性ジナイダーに弄ばれる男たちに苛立ちを感じながら、インモラルな印象に腹立ちさえ感じた。主人公ウラジーミルにとっては、彼女の恋の相手が父親であり、愛する人が父を愛し、父は女を鞭で打つという16歳の青年にとっては結構ショッキングな結末でもある。主人公の心理描写が繊細で、感情の動きがよく伝わってくる素晴らしい作品。初恋は実らないからこそ良いと言うが、特に主人公には同情してしまいますね。2012/12/18

藤月はな(灯れ松明の火)

91
40代にして年老いてしまったウラジミール。彼の心が苦渋で老いてしまったきっかけは初恋だった。愛した女は自分が尊敬する父を愛した。もしかしたら藤壺と光源氏のような関係になっていたかもしれない若き二人。しかし、ジナイーダはどう見ても誰の者にもならないが好意は振りまく無自覚な悪女タイプにしか見えないのは何故だ・・・。寧ろ、ジナイーダとの恋が叶わず、辛酸を舐めるような結婚生活を続けた父上の方が辛い。甘く、そして苦い初恋として終わったからこそ、ウラジミール達はジナイーダを神聖視することができたんじゃないかと思う。2017/03/21

マエダ

72
最初おじさん3人が初恋について語り合うとするくだりは気持ち悪いが。本書は年をとればとるほど面白いのではないかと思う。”青春の魅力とはなんでもできるというところにではなく、なんでもできると思えるというところにあるのかもしれません。”おじさんは青春が大好きである。2018/10/19

優希

68
文章が美しいですよね。16歳の少年・ウラジーミルが年上の講釈礼状・ナイーダに一目で魅せられます。初めての恋に戸惑いながら想いが大きくなっていく様子が丁寧に描かれています。自分自身の想いやまわりに翻弄される様子が飾ることなくつづられているのに好感を持ちました。結局実らない初恋ですが、甘く切ないときめきや瑞々しさを描いていると思います。ちょっぴり甘酸っぱい素敵な物語でした。2014/10/23

セウテス

67
〔再読〕残念ながら大学生なってから読んだ作品で、再読して一番に思う事は、純文学は何時読むべきかという事である。語り手が中年の男である事から、初恋は実らないからこそ、強く心に残っているのだろう。しかし独身という事になると、初恋の経験が強すぎて結婚する事が出来ないというのでは、何のために書かれたのか文学価値を疑う事となるだろう。自我の目覚めなどからも人間のタイプによって、成長の肥やしにする人もいれば、強い印象を受け女性に特別な固定観念を持つ人もいると思う。語り手側の一方的な物語、という事を忘れないで欲しい。2018/06/11

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