内容説明
日雇い仕事でわずかな賃金を得て、ネットカフェで雨露をしのぐ。ワーキングプアのアキラは生きる価値を確かめるため、携帯で小説を書き続けていた。その小説が彼の人生を一変させる。訪れた出版社で出会った鵜沢からプラスチック爆弾を手渡されたアキラは、テロ集団の一員に加わるのだった。―国家転覆を阻止せんと、公安警察特殊部隊「サクラ銃殺隊」が結集した。
著者等紹介
鳴海章[ナルミショウ]
1958年北海道生まれ。日本大学法学部卒。PR会社を経て、’91年に『ナイト・ダンサー』で第37回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。航空サスペンスで名を馳せ、その後、意欲的に作品を発表し新境地を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんもどき
1
キャラクターに魅力的なのが少なかった。 仁王頭が頭一つ抜けた感があった、次点でアキラか。鵜沢は悪役としても魅力ある悪役ではなかった。この内容でこの頁数は紙の無駄だろうと思った。 単に自分が作者の想定した読者ではなかったとも言えるかもしれない。2017/11/04
猫草
1
こういうの大好物。孤独なオトコの冷酷でありながら、ちょっぴりの哀しみが胸カッコいい〜〜。スナイパーシリーズらしいので、またまた読む楽しみが出来た。ラストのアキラが気になって気になって………2017/05/18
C.O.
1
ワーキングプアたちの生活が哀しかった。2014/02/09
TEDDY曹長
1
自分の心の中にある分水嶺を簡単に越えかねないと思う昨今の世の中。社会への不満が高まればこの作品の様な世の中の動きになってもおかしくはないと思える物。公安が持つ非情な職務への忠誠と、それを抗う動きとの相克。読んでて面白かったです。どうも、続編がある様なので読んでみたいです。僕も分水嶺は越えてしまいそうになってしまう心の動きがあるので、この作品はゾクゾクと来ました。2013/01/13
バッタ
1
シリーズモノと知らずに読み始めましたが、特に違和感なく読めました。内容としても臨場感と切迫感があり、スラスラと読み進めました。しかし、終盤は尻つぼみ感と曖昧さを残す感じでした。次回作で色々明らかなるのかも知れませんが。。。。このためかわかりませんが、主人公も敵側も心理面の描写が少なく、それぞれの信念や葛藤などを感じることができず、「洗脳されてテロ」「仕事だから銃殺」みたいな感じでやたら殺伐としてました。2010/09/24