内容説明
北海道の海岸から、三組の新婚旅行客が相次いで失踪した。彼らは、いずれも羽田発札幌行きの最終便、通称「ムーンライト」の乗客だった。たまたま同機に乗り合わせた新婚旅行中の十津川警部は、北海道警の要請で、捜査に協力することになった。事件の陰に潜む驚愕の真相―。累計一二六万部の興奮!賢夫人・直子が、シリーズに初登場した、記念碑的傑作長編推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
50
〔再読〕十津川警部は新婚旅行で北海道への旅に向かう。羽田空港発札幌行きの最終便、通称ムーンライト便は新婚旅行の夫婦が多いのだが、三組の夫婦が相次いで姿を消した。同乗していた十津川警部は、北海道警の要請を受けて捜査に協力する。この作品の前に「イヴが死んだ夜」を、是非とも読んでおいて欲しい。発売順番が逆転してしまうのだが、十津川警部の結婚に疑問を生じさせない為にも、その方がいいと思います。これ以降の警部の設定は固定されますので、そういった意味でもメインが飛行機である事でも、特殊な作品になっていると思います。2015/01/21
朱雨
9
早く結婚しないのかと言われていた十津川が、新婚旅行に赴いていることに感動。やや自虐的な場面や奥様とのやり取りも何だか新鮮でした。しかし旅先で事件に巻き込まれ、そこからはいつもの十津川警部の顔に。飛行機で乗り合わせた新婚旅行中の夫婦の失踪を発端に、別の地で起きた殺人事件も重なり読み応えがありました。十津川の暗い過去に興味のある方は「イヴが死んだ夜」を先に読むことをおすすめします。2023/04/11
こすとがいん
8
入院中に読んだ2冊目。十津川警部の新婚旅行からはじまる話。2時間ドラマの西村京太郎サスペンスと予測していたら全く違う内容。ただ時代背景を感じる良い作品でした。2022/08/30
あかつや
5
十津川警部シリーズを読むのはこれで2冊目。過去に何やら暗い過去があって未婚だったらしい十津川が冒頭でついに結婚、そしてハネムーンへ。この過去の部分に非常に興味をそそられたが、どの作品がそれなんだろうか。旅行の途中で事件に遭遇するってのは探偵役の宿命だけど、そこで旅行を切り上げさせられちゃうのは、今見るとブラック企業警視庁だなあ。事件の犯人も今見るとまあくっせえ奴らで、フィクションながら大義のために手段を選ばないのが実にあの手の人たちらしくて、リアルだ。犯人にも一理ある的描かれ方だけど、普通にクソ野郎だよ。2019/07/29
クリンクリン
5
ミリオンセラーシリーズ。十津川警部が結婚し新婚旅行で北海道へと旅立ちます。羽田発千歳行き最終便、通称ムーンライト便にて北へと向かった十津川夫婦。そんな旅先で不思議な蒸発事件に遭遇します。北海道警の要請を受けて、相棒であるカメさんと事件の捜査に乗り出します。なかなか事件の全貌が見えてきませんが、それがこの作品の肝です。少しずつ見えてきたとき、それがとても大きな社会問題であることに驚愕します。飛び立った先では何が待ってるのか…。終わり方はあれしかないと思います。2014/07/06
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