内容説明
直木賞授賞パーティの翌日、受賞作家は成田にいた。隣には何故か、人間に化けた作家の愛猫・夢吉が…。彼らが向かったのはイタリア・トリノ。まさに冬季オリンピックが開かれているその地だ。指さし会話で国際交流をしながら、驚きと感動に満ちた観戦旅行が始まった!冬季スポーツとオリンピックをこよなく愛する著者が描く、全く新しいオリンピック観戦記。
著者等紹介
東野圭吾[ヒガシノケイゴ]
1958年大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒。エンジニアとして勤務しながら、’85年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞受賞。’99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞受賞。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞を受賞。意欲的に作風を拡げ、幅広い層の読者から人気を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiro
149
ソチオリンピックが開催されている今読まないと、この本をいつ読むんだということで、オリンピックが始まって即購入した。トリノオリンピックの観戦旅行記だと思っていたが、東野さんの飼い猫夢吉が人間に化けて、いっしょにオリンピックの観戦するというファンタジー小説仕立ての観戦記で、東野さんの冬季スポーツに対する愛を強く感じた。一番驚いたのは、‘メダルを期待できるのが一人しかいないというケースでは、殆どの場合、いい結果がでていない’という、まさに今日の女子スキージャンプの結果を予言しているような東野さんの言葉だった。2014/02/12
やっさん
135
★★ 東野圭吾が2006年トリノ五輪を観戦した様子を著した〝小説風〟エッセイ。残念ながら、舞台も古いし余計な描写は多いし、途中で飽きてしまった。普通のエッセイならまだよかったかも。2019/05/19
mariya926
134
なんの情報もなく、読んだことがない東野圭吾さんの本だと思って借りましたが…なんと冬季オリンピックのエッセイでした。どうりで登録数が少ないんですね。東野圭吾さんにしては少ないと思っていました。多分読メ始めてから初めての挫折本です。エッセイを読まないのに冬季オリンピックなんてハードルが高すぎます。他に読みたい本がたくさんあるのでごめんなさい。ちなみに何人かエッセイに挑戦してみたい作家さんがいます。2020/03/04
Tetchy
102
一度は行ってみたいと思っていたオリンピック観戦だが、これを読むとちょっと萎える。すごく当たり前の事だが、観戦するのに寒さを我慢しなければならないのは本書を読んで改めて気づかされた。これが冬季オリンピックの人気の低さの一因、いや要因ではないかと思ったりもした。軽妙な語り口で語られる観戦記は東野氏のお笑い風味が実に楽しく、ところどころで声を挙げて笑ってしまった。とにかく東野氏のウィンタースポーツへの熱い思いが詰まった書である。またソチオリンピックの記憶覚めやらぬ時期に読んだのはまさにタイムリーであった。2014/06/29
りゅう☆
73
ネコの夢吉が人間の姿になっておっさん(東野さん)とトリノオリンピックを観戦するために現地へ。夏季に比べてマイナーな競技が多い冬季。結果からいうと、荒川静香の金メダルしか取れなかったが、色々おっさんなりに分析して、これからの冬季に向けての日本に対する期待だったり、東野さんの冬季スポーツ愛を感じる。だからこそ、近い将来がクーリンピック(東野造語)なるものになってはいけない。そしてこの当時からベテラン勢に入ってる葛西氏が8年後のソチでメダル取ってレジェンドになるなんて想像もできなかったよね。2015/08/22