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絵本の絵を読む

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  • サイズ A5判/ページ数 197p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784472404672
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0090

出版社内容情報

ことばに加え、「絵」を読む―。具体的な絵本作品を挙げ、色、明暗、間隔、形などの着眼点から、能動的に絵を読む方法を示す。中学校での絵本学習カリキュラムも紹介。日本語版付録には、訳者が日本の絵本を論じる座談会を収録。

はじめに

第1章 よく見る方法──一般論
    どんな小さな部分にも意味がある
    基本的な要素と構成
    絵によるイメージと、絵がさししめす方法

第2章 よく見る方法──絵本に沿って

第3章 よく見る方法──実践
    ウーリィを見る
     線/線と強調/色/形、視点、パターン
    『くもりねこ』を見る
     絵本の形/レイアウト/ことば/タイポグラフィー/色/
     絵に見られる相似の例/大きさ/リズム/場所の感覚/その他の例証

第4章 教室へ

絵本をよりよく理解するための参考文献

役に立つ用語集

〈付録〉『とんことり』をドゥーナンの手法で読む
    訳者座談会●正置友子 灰島かり 川端有子

 書名索引
 人名索引

訳者あとがき

内容説明

絵本の読者の多くは、「ことばを読む」ことはするけれども、「絵を読む」ことはなおざりにしている。「絵を読む」という経験をしてみると、もっと絵本を深く楽しむことができる―という考えを、単に抽象的に論を進めるのではなく、具体的な絵本を使って懇切ていねいに書く。日本語版オリジナル付録・訳者座談会「ドゥーナンの手法で日本の絵本を読む」。絵本理解にかかせない「参考文献」「用語集」も充実。書名・人名索引付き。

目次

第1章 よく見る方法―一般論(どんな小さな部分にも意味がある;基本的な要素と構成;絵によるイメージと、絵がさししめす方法)
第2章 よく見る方法―絵本に沿って
第3章 よく見る方法―実践(ウーリィを見る;『くもりねこ』を見る)
第4章 絵本を学ぶ授業

著者等紹介

ドゥーナン,ジェーン[ドゥーナン,ジェーン] [Doonan,Jane]
イギリスの絵本研究者。リーズ大学で学位取得(英語と美術史)。中学校教師としての豊かな経験をもち、バース大学の英語/ドラマ部門のチーフ教師でもある。絵本研究、とりわけ絵本の「絵」に焦点をあてた論文を、イギリスの子どもの本の有名な評論誌『シグナル』(Signalナンシー・チェンバーズ編集、1970‐2003年)を中心に執筆する

正置友子[マサキトモコ]
1940年、名古屋市生まれ。愛知県立女子大学文学部卒業。1994年、ローハンプトン大学大学院に留学。ヴィクトリア時代の絵本の研究論文でPh.D.を取得。元聖和大学大学院教授

灰島かり[ハイジマカリ]
市川市生まれ。国際基督教大学卒業。1994年、ローハンプトン大学大学院に留学し児童文学を専攻。子どもの本の翻訳者、研究者、作家として、幅広い仕事をしている。百百合女子大学講師

川端有子[カワバタアリコ]
京都市生まれ。神戸大学文学部卒業、関西学院大学大学院博士課程を経て、ローハンプトン大学大学院で児童文学を専攻し、Ph.D.を取得。英語圏の児童文学を研究している。日本女子大学家政学部児童学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

彩菜

32
この本の紹介には著者に倣って表紙を読んでみるのが良いでしょう。題は「絵本の絵を読む」。言葉だけでも内容を掴めます。でも絵を見ればもっと沢山の物語が隠されているのが解るのです。描かれるのは規則正しく列に並ぶモチーフ。文字のよう? そう、この本は描かれた線や形・色がどう作用して言葉のように様々な思考や感情を表すか、その理論とヒントを与えてくれる本なのです。上下左右とも裁ち切りの画面はこの暖かな模様が永遠に続くよう。これは読むという行為の限りない豊かさを示しているのかもしれません。だってそういう本なのですから。2024/12/23

絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく 

17
絵本の読み手である自分にとって、「絵を読む」ことは意識していたつもりでしたが、まだまだ奥深いものだと痛感しました。『とん ことり』をドゥーナンの手法で読むということに、「こんな読み方があったのだ!」と驚きと深さを感じ、訳者3名の座談会のページは、聞くことの出来ない貴重なお話を知ることができました。2024/03/28

遠い日

9
絵本の絵をもっと深く読み解けたら、理解の一助となるだろうという思いは以前からあった。ドゥーナンの手法は、絵をただただよく見ることに徹して本を読み解くというもの。キタムラサトシさんの絵本が解説用に多くとりあげられていたのが印象的だった。なんといってもおもしろかったのは、正置友子、灰島かり、川端有子の三人の訳者が揃ってこの手法を用いて、『とん ことり』(筒井頼子・文/林明子・絵)を実際に読み解いていった章。絵を丁寧に読むことで、くっきりと細部がたち現れてくる。描きこまれたこと全てに意味があることに、びっくり。2013/08/07

joyjoy

3
本編は訳文のせいかとても難しく感じた。取り上げられている絵本が手元にあれば、もう少し楽しめるのだろうけれど。付録の、「とん、ことり」を読み解いていくところは面白かった。林明子さんの絵本、子どもと○○探しをしながら楽しんだのを思い出した。2019/10/20

shou

3
「ねむれないひつじのよる」の絵の解説や、絵本を学ぶ実践授業の紹介もあり。絵本をアートとして楽しんでいる人にはさほど目新しいものはなさそうだけども、読み方を整理するにはいいかと思う。しかし、絵本を開いて文字ばかり追う人ってそういなさそうな気がするのだけど。2014/02/02

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