出版社内容情報
ことばに加え、「絵」を読む―。具体的な絵本作品を挙げ、色、明暗、間隔、形などの着眼点から、能動的に絵を読む方法を示す。中学校での絵本学習カリキュラムも紹介。日本語版付録には、訳者が日本の絵本を論じる座談会を収録。
はじめに
第1章 よく見る方法──一般論
どんな小さな部分にも意味がある
基本的な要素と構成
絵によるイメージと、絵がさししめす方法
第2章 よく見る方法──絵本に沿って
第3章 よく見る方法──実践
ウーリィを見る
線/線と強調/色/形、視点、パターン
『くもりねこ』を見る
絵本の形/レイアウト/ことば/タイポグラフィー/色/
絵に見られる相似の例/大きさ/リズム/場所の感覚/その他の例証
第4章 教室へ
絵本をよりよく理解するための参考文献
役に立つ用語集
〈付録〉『とんことり』をドゥーナンの手法で読む
訳者座談会●正置友子 灰島かり 川端有子
書名索引
人名索引
訳者あとがき
内容説明
絵本の読者の多くは、「ことばを読む」ことはするけれども、「絵を読む」ことはなおざりにしている。「絵を読む」という経験をしてみると、もっと絵本を深く楽しむことができる―という考えを、単に抽象的に論を進めるのではなく、具体的な絵本を使って懇切ていねいに書く。日本語版オリジナル付録・訳者座談会「ドゥーナンの手法で日本の絵本を読む」。絵本理解にかかせない「参考文献」「用語集」も充実。書名・人名索引付き。
目次
第1章 よく見る方法―一般論(どんな小さな部分にも意味がある;基本的な要素と構成;絵によるイメージと、絵がさししめす方法)
第2章 よく見る方法―絵本に沿って
第3章 よく見る方法―実践(ウーリィを見る;『くもりねこ』を見る)
第4章 絵本を学ぶ授業
著者等紹介
ドゥーナン,ジェーン[ドゥーナン,ジェーン] [Doonan,Jane]
イギリスの絵本研究者。リーズ大学で学位取得(英語と美術史)。中学校教師としての豊かな経験をもち、バース大学の英語/ドラマ部門のチーフ教師でもある。絵本研究、とりわけ絵本の「絵」に焦点をあてた論文を、イギリスの子どもの本の有名な評論誌『シグナル』(Signalナンシー・チェンバーズ編集、1970‐2003年)を中心に執筆する
正置友子[マサキトモコ]
1940年、名古屋市生まれ。愛知県立女子大学文学部卒業。1994年、ローハンプトン大学大学院に留学。ヴィクトリア時代の絵本の研究論文でPh.D.を取得。元聖和大学大学院教授
灰島かり[ハイジマカリ]
市川市生まれ。国際基督教大学卒業。1994年、ローハンプトン大学大学院に留学し児童文学を専攻。子どもの本の翻訳者、研究者、作家として、幅広い仕事をしている。百百合女子大学講師
川端有子[カワバタアリコ]
京都市生まれ。神戸大学文学部卒業、関西学院大学大学院博士課程を経て、ローハンプトン大学大学院で児童文学を専攻し、Ph.D.を取得。英語圏の児童文学を研究している。日本女子大学家政学部児童学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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