内容説明
誰も知らない、魔都・京都の奥の奥へとお連れします。今宵は、古都へのご招待。闇すらも美しく微笑む典雅な異界…。通天橋の錦秋の紅葉のように、円山公園の枝垂れ櫻のように、夢窓疎石の庭園に舞う吹雪のように、渓流に飛び交う蛍のように―めくるめくパノラマは万華鏡のように廻り…。新しい物語が、語られるのです。千二百年の都が、産み出した子供たち。幻想と恐怖と驚異と闇と…そして、さらなる美の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鷺@みんさー
37
やっぱり京都はオソロシイのである。私は普段、何かすごく腹の立つことがあったら、「チクショウ、貴船で呪うぞゴラァ!」と思うことで溜飲を下げるようにしている。いや、本気で行く勇気はないけどね!未だにいはりますさかいな!うっかり覗いてしもたらえらいことやでしかし。五寸釘を抜くバイトかてあるんですさかいな。そんなわけで京都ならではホラー、お好きな向きにはぜひどうぞ。
☆★☆ゆうる☆★☆
22
京都というだけで何が起こっても不思議ではないと思ってしまう。他出身者の私から見れば憧憬の異界。好きな作家さん満載で贅沢な本だった。全体的に難解だったけど京都だからそれでいい。2024/02/21
芍薬
16
京都の夜ってどんなでしょう?と思って読んでみました。 現実から続きのさらっとした異界という風でこの身にも起こりうるかもという所は怖かったかも?それにしても三津田信三さんは得体の知れないものに追い詰められる描写を書かせるとピカイチですね。 2012/07/17
poke
13
言葉遣いも含め、どっぷりと京都を満喫できました。それぞれの作家さんがみんな違った個性があって楽しめました。特に『夜の鳥』にぞくっとしたものを感じましたが、一番好きなのは『おくどさん』。2017/07/15
Kao
13
京都良いですね〜♡京の都の土着ホラー短編集。背筋が冷えるような怪談から不思議な話しまで。堪能しました。なかでも、三津田氏…怖いです…。2015/07/12