内容説明
烈士、忠臣、謀臣、智将―。人物の宝庫「三国志」の汲めども尽きぬ魅力は、英雄たちの偉業を支え、あるいは、その敵方にまわって、それを阻まんとした、彼ら脇役たちの人生に負うところが大きい。前著『三国志外伝』でファンを唸らせた著者が、再び放つ「詩心」あふれる三国志。
目次
崔〓(えん)―直言の士がはまった陥穽
〓芝(とう)―三国鼎立を生んだ外交の才
陸遜―軍事の天才も政治センスは欠如
劉曄―才能があり過ぎた男の「不足」
劉巴―無欲の士が拘った主君の資質
太史慈―主君運がなかった弓の名手
張遼―関羽が心を許した勇猛なる人格者
馬超―曹操が恐れた「意地」の武将
魯粛―国を動かした高所からの軍略思考
陶謙―劉備に国を譲った無欲の恩人〔ほか〕
著者等紹介
三好徹[ミヨシトオル]
1931年東京生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。読売新聞社に入社。記者生活のかたわら、執筆活動を開始。’67年に『風塵地帯』で第20回日本推理作家協会賞、’68年には『聖少女』で第58回直木賞を受賞する。歴史小説、推理小説など、幅広いジャンルで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
23
三国志が好きなので、この人はこういう捉え方をされてあるのかと思いながらも読めました。あまりメインではない劉曄、程いく等が面白かったです。2023/05/15
とし
16
英雄たちが天下統一を目指した三国志。本作品はその英雄を支えた脇役24名を取り上げて、人物評などを兼ねてのせています。あまり知られていない武将もでていたので、面白かったです。また有名な武将についても違った角度から論じられていたので、とても興味深かったです。この時代の武将たちは自身が生きるか死ぬかというより、後世にどのように評価されるのかを大切にしていたんだなと思いました。まさに群雄割拠の時代。それぞれの個性豊かな英雄たちは、とても魅力的だと思います。三国志は様々な方が書いていますが、それぞれ面白いです。 2016/05/24
檜村
6
気になる武将、知将だけ読みました笑。趙雲の逸話がかっこよかった。2016/12/06
シン
3
B評価。史実を織り交ぜて楽しく仕上げてくれている。面白い。2008/10/09
CCC
1
小説というよりは挿話集といった印象。正史準拠だけど、一騎打ちなどの扱いを考えると史実に沿っているとは言いがたい。結構主観が強いような気がするし。ただ題材がマイナだし、話の補完としては出来がいいんじゃないかと思う。陶謙に関する考察は個人的に興味深かった。2012/04/17
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