内容説明
可変とは変わる自由。ただし、表面を変えるのではない。次元を変えることだ。21世紀に入り、世界は益々多様化し日々変動している。現在にこそ、多次元を考える「可変思考」は深い意味を持つ。その思考法の生活・仕事・教育への応用を著者は提言。数式はなし。卑近な例を上げての解説は明瞭でユニーク。豊かな経験と学識に裏打ちされた大数学者のエネルギーに満ちた好著。
目次
1 可変思考が創造を生む(「可変性」が人間とロボットを分ける;引いてダメなら足してみよう ほか)
2 可変思考が問題を解決する(“ウォント”こそが発明の母である;挫折を経験しない者は強くなれない ほか)
3 可変思考で発想を転換する(自分独自のパラメーターをもつ;行き詰まったら、違う次元で考えてみる ほか)
4 可変教育が能力を開発する(親は子供に対して可変座標をもつべきだ;「学力」とは「学びとる力」である ほか)
著者等紹介
広中平祐[ヒロナカヘイスケ]
1931年、山口県生まれ。数学者。京都大学理学部卒業。ハーバード大学教授、京都大学教授を歴任。’70年、フィールズ賞受賞。’75年、文化勲章受章。’92年、ハーバード大学名誉教授。’96年、山口大学学長に就任。また2004年より創造学園大学の初代学園長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
創造: 可変性が人間とロボットを分ける 引いてダメなら足してみよう フリーであることが可変を補償 フリーダム+ウィズダム 問題解決: ウォントこそが発明の母である 挫折を経験しない者は強くなれない 後悔しない→感受性を磨く 模倣+実行力=クリエイティブ 勘=決断力 発想転換: 自分独自のパラメーターをもつ 違う次元で考えてみる 割り切れないことの合理性 カタストロフィの理論 能力開発: 親は子供に対して可変座標をもつ 学力=学びとる力 質問量は理解度に比例 捨て石こそ創造の条件 まぜっかえしのエネルギー2022/07/08
shiaruvy
1
△本棚捜索後詳細記入2017/12/29
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0
数学用語でものの考え方を説明しようとしているところは意味が分からなかったが、学問や創造について書かれているところは面白かった。2012/11/18
hippos
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啓発本というより教育論的な箇所も多く、子どもの教育について少なからぬ興味があるので参考になった。できるかぎりたくさんのパラメータを提示してあげることが親ができる唯一最大の教えなんですね。2010/03/14
ちさと
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可変=変わる自由、表面ではなく次元を・緊張と弛緩・蓄積から実績を創出するには障害が必要、知識と技術と勇気・事実を受け止めプラスに変える・模倣したくなる対象に出会うのは幸せ・失敗を含めて決断の連続が勘・分岐点を乗り切れば微調整が有効、早めに原点に戻れ、分岐点を決めるのは自分だけ・子と一緒に集中・リスクのないクリエイティブはなし◎少々のリスクに負けず試す、自分の生きたモデル、異質な中で対照的に自分を発見・子どもの座標まで下りる、子は自分の座標を模索してる・子の疑問を大事に・少し上手を見つけて対等になるまで打つ2022/02/09