内容説明
もし稀代の芸術家にして天才的戦略家・利休が現代に甦ったら？テレビの大河ドラマ「南蛮寺始末」に抜擢された無名の役者・千頭恭は、風貌からお点前まで、利休その人のような不思議な存在感を醸し出していた。謎に包まれた過去、その卓越したカリスマ性―人々の熱狂的な支持の陰で、ある恐るべき陰謀が進行していた…。史実と奇想を巧みに混えて描いた傑作長編。
感想・レビュー
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「大河ドラマをやってるKHK」というどう見てもNHKをモチーフにしたテレビ局で、信長・秀吉をテーマにした大河の撮影が進む中、利休役の役者が不思議な魅力を醸し出し、視聴率はうなぎ登り。ところがその役者、気づけば政財界にネットワークを築き始め…。彼の狙いは一体？！という作品。謎の切腹を命じられた利休という歴史上の人物に対し、大胆な考察と仮説を構築した興味深いストーリーでした。続きが気になる展開力で、ラストは考えさせられる味付け。主人公の無責任さが少し気にはなる。2011/03/27
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